発展途上国では、
固定電話より先に携帯電話が普及するという現象が
起きています。
理由は、インフラ整備が携帯電話のほうが安いからです。
携帯電話は1つのアンテナを設置すると、
電波が届くところであれば複数台の携帯電話が使えます。
電波は間に障害物がなければより遠くまで届きます。
固定電話は、
中継局から各々の電話の設置場所まで
電線を敷設しなければなりません。
インフラをゼロから構築しなければならないところでは、
電話の台数が増えるほど携帯電話のほうが
1台あたりの設置金額が安くなります。
ものごとは、段階を踏んで発達すると考えられています。
歴史は、時代の区分に異説はあるとしても、
原始、古代、中世、近代、現代と進歩してきました。
科学技術も、
アルキメデスからニュートン力学、
アインシュタインの相対性理論、
ハイゼンベルクの不確定性原理と
進歩してきたように見えます。
しかし、発展途上国は先進国が歩んできた道をなぞる必要はありません。
これまでに人類が発見、発明してきたことの成果だけを享受できます。
科学技術だけでなく、
人文科学や社会科学においても同じことがいえます。
課題は、発展途上国における教育の普及です。
この課題を克服できれば、
全人類が現在の先進国なみの生活を送れるようになることも
夢ではありません。