パーソナルプロジェクトマネジメントの具体例|ブログ移行プロジェクトの実行フェーズ

 前回、パーソナルプロジェクトマネジメントの具体例として、ブログ移行プロジェクトの計画フェーズについて書きました。

パーソナルプロジェクトマネジメントの進め方

 計画を立てたら実行です。プロジェクトの実行段階では、さまざまなことが起こります。そのために、リスク管理が必要です。リスク管理とは、起こりえる出来事をあらかじめ想定し、対応策を決めておくということです。なお、一般的には「リスク」という言葉は悪いことをさしますが、リスク管理では「リスク」という言葉に良い出来事も含めます。

 ブログ移行プロジェクトでは、始めにリスクを次のように想定しました。

 「新しいブログが完成できず、レンタルサーバーの費用や、それまでの作業がムダになる」

 最悪の場合でも、レンタルサーバー代と書籍代や自分の時間がムダになる程度だということです。

 プロジェクトを進めるに従い、新しいリスクが見えてきます。例えばレンタルサーバーを選択するときには次のリスクが見えてきました。

レンタルサーバーの信頼性
 ダウンして使えない、メンテナンスのために停止する、データが消失してしまうなどのリスクがあります。

レンタルサーバーの性能
 アクセスが集中したときにレスポンスが遅れるなどのリスクがあります。

 レンタルサーバーの信頼性や性能のリスクに対する対策としては、そのような問題を起こさないレンタルサーバーを選ぶということがあります。インターネット上で調べる、使っている人に聞くなど、リスクを軽減するために情報収集しました。ただし、使っている人に聞いても自分の使っているレンタルサーバーについてしか知らないと思われますので、インターネット上の情報収集を中心にしました。

 さらにレンタルサーバーの信頼性への対策は、バックアップをきちんととることです。また、実際に大きな障害が発生した場合のコンティンジェンシープランは、そのまま受け入れるか、レンタルサーバーを変更してブログを構築し直すかになります。

 最近、ファーストサーバーで障害が発生し、データが消滅したと報じられています。バックアップの大切さを再認識しました。あのようなことが発生したときに、復旧まで待って、データの消滅がなければそのまま運営を継続し、データが消滅していたら自分でデータを復旧するという行動をとることが、リスクを受け入れることになります。

 ファーストサーバーに見切りをつけて、他のレンタルサーバーにブログを構築し直すという選択肢もあります。どちらにしろ、データが消滅した場合は、バックアップをとっていないとデータの完全復旧は困難です。

 レンタルサーバーの性能に対するリスク対策は、データベースを定期的に最適化する、キャッシュを設定するなどがあります。実際に性能問題が発生したときのコンティンジェンシープランとしては、我慢してそのまま使い続けるか、レンタルサーバーを変更するという対応になります。

 リスク対策は、常に費用とのトレードオフです。一般的には、
 (リスク発現時の損失費用)×(リスクの発現確率)=(リスク費用)
となり、リスク対策にかける費用とリスク費用が見合うようにします。しかし、リスクの発現確率が正確にはわかりません。そこで、個人向けレンタルサーバーで悪い評判が少ないところを選択し、データが消滅しても自分で復旧できるだけのバックアップ対策をとる、データベースの最適化やキャッシュの設定は評判のいいプラグインを使用するというところに落ち着きました。

 以上が、パーソナルプロジェクトマネジメントとしてブログ移行をとらえたときの、実行時リスク対策の一例です。