LINEでは、既読かどうかが表示されるので、既読なのに返事をよこさないと不満に思う人がいます。
また、それを気にして、既読にせずにメッセージを確認する方法なども出回っています。
ある心理学者が「女子中学生だけにはなりたくない」と言っていたことを覚えています。
女子中学生は、他人からどう思われるかを過剰に気にするためです。
昔はポケベルで、その後は電子メールで、現在はLINEで、すぐに返事をしないと何を言われるか分からないと気を遣います。
以前、仕事でも電子メールを送ってきた後、電話をかけてきて、「なぜ、すぐ読まない」と非難する人もいました。
もともと電子メールは、電話と違って相手に都合の良いときに読んでもらい、相手のじゃまをせずにメッセージを送れるツールと思っていましたから、意外に感じました。
30年近く前に使っていたグループウェアは、メッセージを相手が読んだかどうかが分かるものでした。
終電間際で、もうそろそろ帰ろうという時には、よけいなメッセージを開かないように気をつけました。
不用意にメッセージを開いてしまって、帰れなくなってしまったと言っている人もいました。
電子メールでも同様に「開封確認」をつけることができますが、電子メールでは、「開封確認」をつけて送ることが嫌われています。
Twitterでフォローしてきたので、フォロー返ししたら、自分の方がフォロワー数が多いのだからお礼の言葉があってしかるべきだという趣旨のダイレクトメッセージを送ってきた人がいました。
Facebookでは、友達をできるだけ増やそうとする人と、ごく親しい少数の人だけを友達にしたい人がいます。
ごく親しい人だけを友達にしたい人は、一度会っただけで友達リクエストを送られることを迷惑に感じます。
Facebookの写真のタグ付も、歓迎する人と、自分のタイムラインに人の撮った写真が投稿されると嫌う人がいます。
Zoomでは、役職順に表示されないと、不満の声をあげる人もいました。
その結果、参加者が表示順を任意の順番に並び替える機能や、主催者が指定する機能が追加されました。
新しいツールが普及するときには、そのツールの本来の使い方を理解していない人が使いはじめます。
自分のそれまでの習慣から、自分のルールを作ってしまい、それを他人に要求する人も現れます。
新しい機能に対する感じ方も人それぞれです。
そうしたなかで、多くの人に快適なルールが、徐々に決まっていきます。
新しいツールを使うときにはこうしたことの理解が必要です。