Google Glassは消費者向けのプロダクトとしては失敗しました。失敗の理由としては、いろいろ言われています。キラーアプリがない、プリズム状のディスプレイが飛び出しているデザインが不気味、プライバシーの問題などが指摘されていました。
実際に使った人からは、バッテリーが持たない、写真の機能が使いにくい、アプリを気軽に追加できない、Facebookとの連携ができない、アプリの整備が進まない、オフラインで使えない、ユーザーインターフェースが悪い、価格が高すぎるといった声が上がっていました。どちらかというと、技術の進歩で解決できそうな問題です。
Google Glass の本質は、手を使わずに画面を見られることです。両手を使った作業をしながら、必要な画面を見るという特殊な用途での需要はあります。
しかし、一般消費者には受け入れられませんでした。なぜでしょうか?
Google Glassをしたまま人と会うということは、スマホを見ながら、人と会うことと同じ印象を与えます。この人は、真摯に私と会うつもりがあるのか、私と話をしたいのかという疑念を与えることになります。
携帯電話が普及してから、人と重要な話をしている最中でも、携帯電話に出る人が現れました。スマホが普及してからは、人と話をしながらスマホを操作する人がいます。いずれも相手を不快にすることに気づいていないようです。
Google Glassをかけているということは、これと同じことを四六時中やっていることになります。普通の人には受け入れられません。
デザインが不気味だとかプライバシーの問題があるということが主に指摘され、あまり語られることはありませんでしたが、重要な問題だと思います。
おそらくGoogleも早い段階で気づいていたと思います。この問題を上回るメリットがないか探していたはずです。
結論は、特殊用途にしかないということだったのです。
コンタクトレンズに埋め込めれば、この問題は解決します。相手には、Google コンタクトレンズを使っているかどうかはわかりません。もっとも、話が上の空であったりすれば、気づかれます。人と会っているときは使わないことが礼儀です。
Google コンタクトレンズが実用化するかどうかは、その機能と価格で決まります。