将棋電王戦でプロ棋士が3勝2敗で勝ち越したとニュースになっています。
「将棋電王戦」最終局はソフト側21手で電撃投了、3勝2敗でプロ棋士が勝ち越し | マイナビニュース
将棋電王戦とは、プロ将棋棋士がコンピュータ将棋ソフトと団体戦で戦う対局です。これまで2年連続コンピュータが勝ち越しています。
プロ棋士側はやっと勝ち越したと喜んでいるようですが、実は、プロ棋士はもうコンピュータに勝てなくなっていることを改めて示した結果となっています。
将棋電王戦は、コンピュータ側に不利なルールとなっています。プロ棋士は、事前にコンピュータソフトを借りて研究できます。コンピュータソフトは貸し出した後、改良できません。
それでも過去2年の対局ではコンピュータが勝ち越していました。そこで、プロ棋士側がとった作戦は、貸し出されたコンピュータソフトの弱点を徹底的に調べることです。
その結果、人間どおしの対局では決して指さない手が、指されることになります。
いわば、コンピュータソフトのバグを見つけ出して、そこを突いて勝つという作戦です。そうでもしなければ、勝てなくなったといえます。
おそらく、将棋のトッププロも通常の方法ではコンピュータソフトに勝てなくなっています。
日本将棋連盟がトッププロとコンピュータソフトとの対局から逃げている間に、コンピュータソフトがトッププロを追い抜いてしまいました。
コンピュータソフトが、将棋のトッププロにいつ勝つかには、もう興味はありません。日本将棋連盟が対局を認めたときです。
これからの興味は、人間とコンピュータが協力した対局です。人間とコンピュータのお互いの長所を活かした形で、誰がコンピュータソフトの長所をうまく使えるかという戦いになるはずです。
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