AppleはWWDC 2015でさまざまな新製品や新機能を発表しました。しかし、それは他社の後追いのような内容でした。
音楽ストリーミングサービスのApple Musicは、Spotifyとの違いがわかりません。Notesの新機能は、Evernoteでできることばかりです。
Mapには、やっと乗換案内の機能が付きました。まだ、日本の都市はサポート外です。それよりも地図の正確性は大丈夫でしょうか?
Apple Newsでは、どのようなニュースを読ませてくれるのでしょうか? 利用者に合わせたカスタマイズはどの程度されるのでしょうか?
Apple Payが英国でも使えるようになるそうですが、日本ではまったく普及する見込みがありません。
iPadでは1画面で複数のアプリが動くようになります。Windowsでは、パソコンとタブレットで同じOSが動くので当たり前のことです。
Swiftが2.0からOSSになります。自社開発のソフトウェアをOSSにすることは、もはや珍しくありません。
もともとAppleは真に新しいものを製品化したことはありません。初代MacのGUIやマウスは、パロアルト研究所で開発していたものをマネしたものです。
iPod登場よりも前に、各社からMP3プレーヤーが発売されていました。iPhoneの前には各種PDAがありました。
Appleは既存の技術を組み合わせ、優れた使い勝手を、卓越したデザインとともに提供することが得意だったはずです。
今回の発表には、Appleならではの使い勝手もデザインもありません。ほとんどが他社の後追い機能です。
その上、Move to iOSというAndroidからの移行ツールも用意してきました。他社とのユーザーの奪い合いです。それも必要ですが、新規にユーザーを引き付ける新製品も開発してほしいものです。
パソコンもスマホもすでに成熟した製品です。画期的な新機能は望めません。Appleは、パソコンとスマホ以外に手を広げなければ、普通の会社になるしかありません。
ジョブズがいなくなり、Appleは普通の会社になりつつあります。