重要な意思決定を下すとき、あなたは直観に従うことがありますか?
直観は過たない
「直観は過たない、過つのは判断である」という言葉があります。勝負の世界でしばしば語られる格言です。
決断を下すとき、最初に直観でひらめいたものがあるとしても、情報を集め、比較検討します。比較検討の結果、明確に有利な方向が決まれば問題ありません。
情報が不足していたり、不確定事項が多すぎたりして、どれが有利かはっきりとは分からないことがあります。
そんなときには、最初の直観に従うことが最善の結果となります。
そんな経験を持つ人も多いのではないでしょうか?
直観の浮かぶプロセスは、言語化もできず、意識さえもしていません。しかし、長年の経験から、こちらが正しいと感じます。
直観は99%間違い
日経ビジネスオンラインの『どうして「直感」は99パーセント間違いなのか?』には、直観は99パーセント間違いだという社長が登場します。
しかし、経験のない人の直観は信じられないが、経験の豊富な人の直観は信じてもいいと言っています。
また、働いている人の表情や雰囲気から会社がマズイかもと感じる話もあります。これは直観とは違います。働いている人の表情や雰囲気を読んでいるのです。表情や雰囲気が暗い、覇気がないなどの説明ができるはずです。
企業の貸借対照表を10年分並べ、順番に数字をチェックすると、変なことをやっていると臭うという話もあります。これも直観ではありません。数字の不自然さを見つけているだけです。数字の不自然さは客観的かつ合理的に説明がつくはずです。
どちらも経験を積むことにより分かるようになることで、直観と似ていますが、直観とは似て非なるものです。
直観は説明できません。言語化できません。客観的データを積み上げ、詳細に分析できることは言語化し説明できます。働いている人の表情や雰囲気、数字の不自然さは説明できます。
直観とは、説明できないけれども感じるものです。そして、客観的、合理的に判断がつかない状況でも、しばしば正しい方向を教えてくれます。