取り越し苦労をすると神経をすり減らします。
人によっては、
起きもしないことをいろいろと心配して、
不安感を募らせます。
杞憂の故事にあるように、
ムダな心配は意味がありません。
リスク管理を行うとこれらの取り越し苦労や余計な心配がなくなります。
リスク管理とは、
ある目的を遂行するためにリスクとなり得る事象を管理する手法です。
考えられるリスクをすべて洗い出し、
それらに対する対応策を決めます。
対応策には、「回避」「転嫁」「軽減」「受容」の4つがあります。
PMBOK(Project Management Body of Knowledge)では、
良い影響を与える可能性もリスクと定義していますが、
ここでは悪い影響を与える可能性だけを考えます。
回避
「回避」とは、
リスクが発生しないような対策をとることです。
最も望ましい対策ですが、
実際には、対策にかかる費用と、
リスクが発生した場合の損害と
発生確率から対策をとるかどうかを
決定することになります。
転嫁
「転嫁」とは、
リスクが発生したときの影響を外部に移すことです。
保険がこれにあたります。
生命保険は、
死亡時の金銭面のリスクを保険会社に転嫁していることになります。
軽減
「軽減」とは、
リスクが発生したときの影響を少なくする対策をとることです。
これも回避と同じように、
対策にかかる費用と、
リスクの影響をどれだけ小さくできるかと
発生確率から対策をとるかどうかを決定することになります。
受容
「受容」とは、
リスクを受け入れることです。
リスクの影響や発生する確率が小さいときに、
あえて対策をとらず、
そのまま受け入れることです。
結論
これらの対応方法を組み合わせる場合もありますが、
リスクの種類と影響と発生確率から、
どの対応をどれだけとるかを決定します。
日常生活にこれを当てはめると、
非常に気が楽になります。
ムダな心配をする必要が一切なくなります。
考えられるリスクをすべて洗い出した時点で気が楽になります。
心配の最大の原因は、
あれこれ考えて堂々巡りになることです。
リスクをすべて洗い出すことにより、
堂々巡りが無くなります。
最悪の事態がわかります。
最悪の事態がここまでだとわかるだけで、
気が楽になります。
対応策を決定するときは、
できる限りの知恵を絞って考えます。
これ以上どうしようもありません。
受容するしかないリスクは、
受容するしかないのです。
これも気を楽にします。
人事を尽くして天命を待つという意識になります。
リスク管理を個人の生活に取り入れることにより、
心配事を科学的に管理できます。
その結果、
取り越し苦労や余計な心配がなくなります。