スポーツと暴力の問題が引き続き報道されています。報道を通じて明らかになってきたことをまとめてみます。
1.スポーツ界では昔から暴力が横行していた
スポーツ界では、昔から指導の名の下に暴力が横行していたことは、間違いないことのようです。2007年に大相撲で稽古の名の下に力士が殺されたのも氷山の一角でしょう。
2.暴力を容認する人が少なからずいる
愛のある暴力であればよいとか、程度の問題だと言って、暴力を容認する人が少なからずいます。この人たちは、自分もかつて暴力を受け、本人は意識していないとしても、その仕返しとして暴力を振るってきたのでしょう。そういう自分自身を否定できずに、暴力容認論を唱えているわけです。
3.就職や進学を考えて暴力を受容している人たちがいる
暴力をふうる指導者を訴えたり、逃げたりしない背景には、選手として起用してもらうことだけでなく、就職や進学で便宜を図ってもらうことへの期待があります。
まとめ
フセイン時代のイラクでは、ワールドカップの予選には選手の生命がかかっていたという話もあることから、日本だけの問題ではありません。
国際柔道連盟が暴力に対し非難を表明しているのは、スポーツに暴力は必要悪ではなく、避けるべきものであることが常識となっているためです。
プロスポーツ選手やオリンピック選手を目指して、指導者の暴力に堪え忍んでいる選手もいると思いますが、日本女子柔道のような対応も可能な世の中になっていることを忘れないでもらいたいと思います。