日本の人口が頭打ちになり、高齢者の割合が増えています。子供の数が減っているためです。そのため、年金破綻の可能性があり、日本経済への影響も懸念されています。しかし、少子化というものは本当に問題なのでしょうか?
暮らしが豊かになると子供の数が減ってきます。日本でも戦前は子供がたくさんいました。私の父は5人兄弟で、母は10人兄弟でした。
子供の死亡率が高いと子孫を残すために子供をたくさん産みます。それだけでなく、生活が貧しいと子供の数が増えます。農家では、子供が増えても食べるものにはそれほど困りません。子供は畑仕事において労働力になります。優秀な子供は、立身出世して親を助けてくれるかもしれません。最悪の場合は、娘を女衒に売ればお金が入ります。これが、貧しいときに子供をたくさん産んだ理由です。
豊かになってくると、子供は少なく産んで大切に育てようとします。教育費にお金がかかるようになり、たくさんの子供がいると経済的に苦しくなります。
外国を見ても、先進国といわれる国は出生率が低く、発展途上国は出生率が高くなっています。少子化は豊かさの象徴とも言えます。
日本の人口ピラミッドを見ると子供を産める人口が少なくなっています。そのため、近い将来の人口減少は、移民を受け入れない限り避けられません。
過疎化、高齢化により生活の維持が困難になっている地域がありますが、そのような場所に無理して住む必要はありません。人は適度に集まって住むほうが効率的です。いまさら生活基盤を変えられないと思う高齢者には補助が必要ですが、若い人が魅力を感じない生活であれば、維持する価値はありません。
世界的に見れば、発展途上国における人口増加のほうが問題です。食料、エネルギーの不足が発生します。それを防ぐためには、発展途上国において教育を普及させ、生活を豊かにするしかありません。生活が豊かになれば人口の増加率を抑えられます。
日本に移民を受け入れるか否かという局所的な問題ばかりにとらわれることなく、地球規模で持続可能性を考えなければなりません。地球全体で維持可能な状態にしない限り、人類滅亡につながります。