キャリア開発の考え方 | 定年起業のためのウェブコンサルティング

キャリア開発の考え方

オフィスビル

自分の人生はどこで狂ってしまったのか?生まれか、育ちか、学歴か、仕事の選択か?そのようなツイートやエントリーを見ることがあります。

「自分の実力でも食える収入が得られること」を仕事選びの基準にしてきたという方が、「職業別の働いている人数を明らかにした上で、実力順に並べて何位までがいくらの年収をもらっている」というデータがほしいと書いていました。

なぜ職業人のマーケットでの実力順位と年収相関を職業毎に明らかにしないのか? – ベンチャー役員三界に家なし

平凡な能力の人が適切な職業選択をするためということです。

調べ上げるのに必要なコストとこのような情報の需要を比較して、十分な需要があると判断できれば、情報の供給者が現れると思います。

特定の職業に絞れば、日本で何人ぐらいの人が関わり、どのくらいの年収をもらっているかは、多くの職種で調べられます。

実際、この方の書いているように、学生時代に将来の仕事選びに必要な情報を十分に入手している人は少ないと思います。

私自身のことを考えても、高校時代までは、自分の将来の仕事を考えたことはありませんでした。人並みに健康に生きていこうとするだけで精一杯でした。

大学を選んだのは、理科系の科目が好きで得意だったことと、ひとつ上のクラブの先輩が勧めてくれたことがきっかけでした。それほど深く考えたわけでもありません。

大学時代にシステム科学の本を読み、興味を持ったことから、卒業と同時にコンピュータメーカーに入りました。どのコンピュータメーカーに入るかは、周りの人から聞いた話のイメージで決めたようなものです。

就職のための情報を集め始めたのは、大学4年生になってからでした。教授、先輩、友人、家族などから聞く話が主な情報源でした。今から考えると、間違った情報や偏った情報もかなりありました。

早い段階から将来のことを考えている人もいましたが、少数派だったような気がします。

はじめに紹介した記事では、「自分が何をやりたいのか?」を中心とした職業選びをエリートの視点と言っています。確かに「自分が何をやりたいのか?」だけでは、不十分です。

自分の好きなことのほかに、自分の能力と市場の要求をもとに選択する必要があります。自分の能力と市場の要求を無視して、職業を選択してもうまくいきません。

自分が好きで得意なことで、他の人の役に立つことがあるかという視点が必要です。

もっと子供の時から、さまざまな職業についての知識と、キャリアについての考え方は教えた方がいいとは思います。

ただし、世の中の変化に伴い、各職業の状況も変わってきます。私が学生の時には絶対につぶれないと思われていた会社が、その後いくつもなくなりました。不足するといわれていた職種がだぶつくこともあります。

30年後、40年後を正確に予測することは不可能です。

自分の人生は、自分の好みと能力と社会の動きを見て、自分の責任で選択していくことが、必要です。そのために必要な情報は、自分で集めなければなりません。

そのうえで決断し、行動することです。

職業別の人数と年収だけわかればよいというものではありません。

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