思考を訓練する方法に3種類あるのではないかと思いました。それぞれの方法と特徴をまとめてみます。
KJ法
KJ法とは、『発想法』を書いた川喜田二郎さんが考案した方法です。
課題に対し、思いついたことをどんどんカードに書き出していきます。
一通り出たところで、カードを広げ、全体を見渡します。ここで注意することは、カードを分類してはいけないことです。分類せずに、カード全体を見渡します。
すると、あるカードと別のカードが共鳴して、新しいアイデアが生まれます。
そのカードを一緒にして、新しい名前を付けてまた全体を見渡します。
これを繰り返します。そうやってアイデアをまとめる方法です。
ブレーンストーミングと相性の良い方法です。ブレーンストーミングで出てきたアイデアをどんどんカードに書き出します。
どちらかというとアイデアを出し、まとめる方法です。
A4メモ書き
A4メモ書きは、赤羽雄二さんの『ゼロ秒思考』で紹介されている方法です。
課題について、A4の紙に1枚1分で書いていきます。絵をかいても構いません。長めの箇条書きで4~6行書きます。
この方法も頭に浮かんだことをどんどん書き出していきます。
どちらかというと、瞬時にものを考える力をつける方法です。
文章修行
ナタリー・ゴールドバーグ『魂の文章術』に文章修行の方法が紹介されています。
10分でも20分でも1時間でも、制限時間を決めて、思いつくままに文章を書いていきます。
書いた文章を読み返してはいけません。書いたものを修正してはいけません。誤字や句読点、文法も気にする必要はありません。
論理的に考える必要もありません。書いているうちに、何か心に浮かんできたらそれに飛びついて書き続けます。
どちらかというと思考を深めていく力をつける方法です。
まとめ
どの方法でも共通していることは、頭に浮かんだことをどんどん書き出すことです。頭の中で考えを練ったりまとめたりする前に、浮かんできたことを書き出します。
頭に浮かんだことを外部にはき出すこと自体が思考の訓練になっています。さらにそれをながめて組み合わせて、新しいものを生み出すこともできます。
どの方法も基本は手書きです。文章修行だけはパソコンでもできます。
KJ法ではアイデアがバラバラに独立して存在します。自由奔放に思考を飛躍させるときは、KJ法が向きます。
文章修行では、思考は連続しています。綱のようにつながった感じでアイデアがでてきます。
A4メモ書きは、その中間です。
アウトプットの形式も違います。KJ法は1枚のカードに原則文で書きます。A4メモ書きではA4用紙に4~6行の箇条書きです。文章修行では長い文章になります。
KJ法のカードは作業をしながら組み合わせていきます。
A4メモ書きは、後で並び替えることができます。
文章修行で書いた長い文章は、パソコンで書いたものであれば、後で編集、修正して、流用することもできます。
どの方法もやってみる価値のある方法です。