ベネッセ教育総合研究所が公表した「中高生のICT利用実態調査」によると、中学生のネット利用者の38.9%、高校生のネット利用者では49.2%がインターネット上の情報について正しいかどうか確認する方法が分からないと回答したそうです。
高校生ネット利用者の半数「ネット上の情報の正しさを確認する方法が分からない」 -INTERNET Watch
そこで、ネット上の情報の正しさを確認する方法をまとめてみます。
事実の確認
まずは事実の確認です。証拠を確認します。できれば自分で見るか、試すかします。自分で見たり、試したりできないことは、関連する情報をできるだけ集めます。
物理学の理論であれば、実験結果で確認します。歴史の問題であれば、史料の確認です。どこまでが事実で、どこから推論なのかを区別しなければいけません。
ニュースであればニュースソースの確認は必須です。ニュースソースがうわさ話やジョークサイトであれば、信用することはできません。
ある特定の部分だけを切り取った情報には、気をつけなければなりません。言葉尻をとらえ、全体の趣旨を無視した報道は、よくあるパターンです。全体の情報から判断しなければなりません。
論理の整合性
次に、論理がきちんと成り立っているかを確認しなければなりません。よくある詭弁のパターンを知っておくことは有益です。
特定の範囲でしか成り立たない法則について、範囲を拡大して成り立つと主張するパターンがあります。子供の成長をもとに、死ぬまで同じペースで成長を続けると判断することはできません。
相関があるからといって、原因・結果の関係にあるとは限りません。太陽が昇るころに朝刊が届くといっても、太陽が朝刊を届けているわけではありません。
信頼できる情報との整合性
他の情報との整合性が取れているかも重要です。ただし、他の情報が正しいかどうかという問題もあります。
科学的な実験や観察研究に基づく理論が最も信頼のできるものです。このような理論と矛盾していないかを検証します。
まとめ
偽情報を見破るためには、事実を確認し、論理的におかしくないか、すでに明らかになっている理論と矛盾しないかと考えることです。
多くの偽情報は、事実を偽っています。事実を確認できないうちは、その情報を信じてはいけません。
最も慎むべきことは、流れてきた情報に対して脊髄反射的に反応することです。ネットの情報は玉石混交です。疑ってかかった方が賢明です。
まずは、それが本当なのか確認しなければなりません。次に、論理が妥当なのかを考えます。そしてはじめて自分の意見を発表することです。