あなたは、宿題や仕事を後回しにしてしまう理由を理解していますか?
わかりやすく説明した記事がありました。
やることを先延ばしにして本気になれない人に「人生の締切」を可視化して行動を起こさせるツール「your life」 – GIGAZINE
仕事や宿題など、やるべきことをやらずに後回しにしてしまうのは、未来を見据えて計画的に物事を行う理性よりも、現在の楽しさ・気楽さを優先する快楽が勝ってしまうからです。
締め切りの直前になったり、人前で恥をかきそうになったりすると突然スイッチが入り、目の前の快楽よりも理性を優先させます。
人によっては、このスイッチが入ると、頭がフル回転をはじめ、効率が上がり、品質も良いものが出来上がるため、あえて締め切りギリギリに仕事をする人もいます。
単純で手慣れた仕事では、成り立つことです。
はじめてやる仕事、やってみないとわからない仕事、リスクのある仕事では禁物です。締め切り直前になってはじめ、徹夜をしたけれども、結局終わらなかったということになります。
やってみないとわからない仕事は、目処がつくまでやらないことには、締め切りまでにできるかどうかもわかりません。
最初から全力で仕事を行い、目処がついてから締め切りの約束をします。それが、プロの仕事です。
締め切り間際にはじめ、「徹夜したけれども間に合いませんでした」は、プロには許されません。次の仕事はないと思うべきです。
時間割引率
さて、宿題や仕事を後回しにしない理性が、目の前の快楽に勝つかどうかは、時間割引率で決まります。
時間割引率とは、今手に入る価値が、一定期間後に手に入るどれだけの価値と等しいかという率です。
今手に入る1万円と1年後に手に入る1万円では、誰でも今手に入る1万円を選びます。
これが、今の1万円と1年後の10万円では、どうでしょうか? 1年後の10万円を選ぶ人が多いと思います。
これがどこで釣り合うかが、時間割引率です。
時間割引率が高い人は、1年後の10万円よりも、今の1万円を選びます。1年後まで我慢できないわけです。
同じように、時間割引率の高い人は、目の前の快楽を優先して、重要な仕事を後回しにします。
これが、宿題や仕事を後回しにしてしまう人と、計画的に実行する人の違いです。
時間割引率の低い人ほど、計画的な仕事ができます。
時間割引率を低くする方法
それでは時間割引率を低くするためにはどうすればいいでしょうか?
自制心
ひとつは自制心です。
自制心を育むためには、自制心を発揮することにより得られた良い体験を蓄積することです。夏休みの宿題を計画的に実行したら、夏休みの終わりに慌てないですんだという体験です。
想像力
2番目は想像力です。
自制心を発揮すればどういうメリットがあるか、自制心を使わないと何が起きるかということをリアルに想像する力です。
道に落ちていたお金を見つけた時、ネコババすればお金は手に入りますが、遺失物横領罪で捕まるかもしれないという想像力です。
知識
3番目は知識です。
何をすれば、どうなるかという知識です。道に落ちていたお金をネコババすれば、遺失物横領罪に問われるという知識がなければなりません。
仲間
4番目は仲間を見つけることです。
ひとりで自制心を発揮できる人は限られた人です。
一緒に行動し、励ましてくれる仲間がいれば、自制心を発揮しやすくなります。ダイエットや勉強などが良い例です。
問題のすり替え
5番目は問題をすり替えることです。
自制心を発揮しなければいけない問題を自制心が必要ないようにしてしまうことです。
例えば、ダイエットで毎日歩くならば、駅から遠い所に住んで、毎日歩けばいいのです。家賃も安くなり一石二鳥です。
まとめ
宿題や仕事を先延ばしせず計画的に実行するためには、時間割引率を低くすることです。
時間割引率を低くするためには、自制心が必要です。
自制心を育むためには、想像力、知識が必要です。仲間と一緒にやったり、問題をすり替えたりすることも有効です。