人間にはマップラバーとマップヘイターの2種類がいるという考え方があります。
マップラバーとは、目的地に向かうのに必ず地図を頼りにする人で、地図をこよなく愛する人です。
マップヘイターとは、地図など見ずに、自らの勘と臭覚で目指す場所にたどり着く人です。
仕事をするときどちらが効率的かは明らかです。地図を見て、目的地の方向や道順を確認してから出発する方が、勘と臭覚を頼りに出発するよりもほとんどの場合、早くたどりつきます。
しかし、人生の成功者にはマップヘイターが多いと考える人がいます。マップヘイターの方が、野性的な行動力や決断力があるように見えるためです。
もちろんマップヘイター全員が成功者となると考えるわけではありません。大多数はうまくいかず、運のよいごく少数のマップヘイターが成功者となると考えます。
一方、マップラバーはこつこつと堅実に生活しますが、大成功する人はいないと考えます。
これは、よく陥りがちな勘違いです。若い人ほど間違えます。行動力や決断力があるように見える人を将来成功する確率が高いと考えます。
理想的な人は、マップラバーとマップヘイターを兼ね備えた人であることは、誰でもわかります。
地図があれば、地図をよく見て方向や道順を確認します。地図がないときは、勘と臭覚を頼りに大胆に行動します。
このようなマップラバーとマップヘイターの両方の良いところを始めから兼ね備えた人はいません。
マップヘイターだった人が、地図の見方を学んでマップラバーに変わることがありそうです。しかし、このような人はめったにいません。
一般にマップヘイターは学ぶことが好きではありません。学ぶぐらいだったら、さっさと行動してしまった方が良いと考えます。
逆に、普段はマップラバーのように行動しますが、災害発生などの非常時にはマップヘイターのように行動できる人は意外といます。
マップラバーが、非常時などにマップヘイターのようにふるまうために必要なことは、勇気です。わからないところに進んでいく勇気です。
マップラバーの勇気は、マップヘイターの猪突猛進型の行動力とは違います。
マップヘイターは、怖さを感じずに行動します。マップラバーは行動することが最善の選択だと判断した上で、怖さを乗り越えて行動します。
自分がマップラバーかマップヘイターか、ほとんどの人は自覚があると思います。
マップラバーならば、いざというときに行動できる勇気を蓄えておくことです。
マップヘイターの人は、無理して地図を学ぼうと考えても挫折する可能性が高くなります。もともと地図が存在しない領域で、野性的な行動力や決断力を活かす仕事を探すことがベストの選択です