私は、外出時に持ち歩くモバイル機器を最小限にしようとしています。そのため、ふだん持ち歩くモバイル機器は、業務連絡用の携帯電話を除くと、iPhone4Sだけです。モバイル機器だけでなく、荷物全体もそうです。
荷物を最小限にするのは、身軽にするためです。余計な荷物は抱えたくないと思っています。以前は国内出張が年に150日以上あったため、出張に持っていく荷物は最小限のものを選び、リストを作ってすぐに準備ができるようにしてありました。また、持っていくものも、小さくて軽いものを選んでいました。新入社員が初めて泊りがけの出張に行くときには、荷物が大きいことを経験的に知っています。何回も行くうちに、荷物はだんだん小さくなっていきます。使わないものがわかり、不要なものは持っていかなくなります。
しかし、そうではない人もいます。使うかもしれないということで、たくさんの荷物を持ち歩いている人がいます。そういう人たちと私の違いが、どこにあるかを考えてみました。そこで、考えたのが次の仮説です。
荷物が多い人と少ない人は、持っていくか否かを判断する基準値が違います。持っていくか否かは次の指標をもとに決定しています。その指標を「携行品指標」と名付けました。
携行品指標={(その物を使った時に発生する価値)
-(その物を持ち歩くために減損する価値)}
×(その物を使う確率)
もちろん、厳密に数値化しているわけではありませんが、携行品指標を計算して、ある基準値以上であれば持っていく、基準値に達しなければ持っていかないと判断しています。つまり、どんなに便利なものでも使う確率が低ければ持っていきません。逆に、役に立つ度合いは小さいけれども簡単に持ち運べて必ず使うものは持っていくことになります。そして、この基準値が、荷物の少ない人は大きいわけです。そのため、基準値を超える荷物は少なく、持っていく荷物は少なくなります。逆に、荷物が多い人は基準値が小さいので、基準を満たす物が多く、持っていく荷物も増えます。