パーソナルプロジェクトマネジメント適用の条件

 コンピュータシステムを開発したり、プラントを建設したり、土木工事を行ったりするときの手法にプロジェクトマネジメントという手法があります。プロジェクトマネジメントとは、定められた期間、費用でプロジェクトの目的を達成するための管理手法です。プロジェクトとは、期限のある一回限りの仕事と定義されています。

 このプロジェクトマネジメントの手法を個人の生活にも適用したものが、パーソナルプロジェクトマネジメントです。プロジェクトとは、期限がある一回限りの仕事ですから、毎日繰り返すルーチンワークはプロジェクトではありません。個人の生活ですと、毎日の掃除はプロジェクトではありませんが、年に一回の大掃除はプロジェクトになります。

 プロジェクトマネジメントでは、プロジェクトの目的と制約条件をはっきりさせ、必要な作業を洗い出し、計画を立て、実行します。実行状況を監視しながら、予定外のことがあれば計画を修正し、目的を達成します。

 パーソナルプロジェクトマネジメントを個人の生活に適用することにより、仕事の目的を、定められた期間および費用の範囲で達成しやすくなります。しかし、どんな仕事でも適用できるものではありません。

 個人の生活で発生することにプロジェクトマネジメントの手法を適用するためには、対象を選ばなければいけません。全体を見通すことができ、必要な作業内容が分かり、作業を分解できることです。まったく経験がなく、何も知らないことでは、計画を立てることができません。

 自分に経験がなくても、人に聞いたり、本やインターネットで調べたりして、必要な作業を洗い出すことができ、それぞれの作業に必要なものや時間がわかれば、パーソナルプロジェクトマネジメントの対象になります。

 そうではなく、とにかく自分で試行錯誤しながら進めるというものは、パーソナルプロジェクトマネジメントの対象としては、不適切です。全体の計画を立てられないものは、プロジェクトマネジメントの対象にはなりません。

 私の経験ですと、初めての葬儀であった父の葬式は、パーソナルプロジェクトマネジメントの対象には、なり得ませんでした。葬式では何をするのかわかっていませんでした。葬儀社に何々をいつまでに決めてくれと言われて、適当に決めていただけでした。

 2回目の葬儀であった母の葬式は、パーソナルプロジェクトマネジメントの対象になりました。何をするのかは、すべてわかっていました。それぞれの時に、どのくらいの時間がかかり、何が必要かもわかっていました。そうすると計画を立てることができます。

 パーソナルプロジェクトマネジメントを適用して、仕事を進めるためには、全体の仕事を洗い出すことができ、個々の作業をブレークダウンして、必要なものや時間がわかることが必要です。