個人情報の二次利用を認める消費者がいるのでしょうか?

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 2013年5月10日の日本経済新聞に、「経済産業省は企業が顧客の個人情報を二次利用するための指針をまとめた」と報道されています。

 報道によると「物品の購入履歴や性別など消費者が同意した情報に限り、他の企業への販売などを認める」、「例えば、消費者がネット販売会社のウェブサイトに年齢・性別と居住地を記載した上で物品を購入した場合、『年齢・性別の二次利用は認めるが、居住地情報は認めない』といった選択をできるようにする」となっています。

 一般に、ウェブサイトで買い物をするときに入力する項目は、氏名と住所と電話番号とクレジットカード情報です。これらの情報をネット販売会社が第三者に販売することを認める人はいないでしょう。

 ただでさえ個人情報保護法を誤解している人が多い世の中です。個人情報を集めることが禁止されていると思っているのか、学校の緊急連絡網が作れないなどという話も聞きます。氏名や住所や電話番号を知らない第三者に販売されるなど、受け入れられる話ではありません。

 ビッグデータの活用とも報道されているとおり、実際に利用される可能性があるのは、記事に例としてあげられている年齢・性別・購入履歴などです。住所は、都道府県あるいは市区町村までなら許容範囲かもしれません。市区町村・年齢・性別・購入履歴の情報を統計処理して、購買傾向などの分析に使えます。

 しかし、これは個人情報と言えるでしょうか?個人の特定が不可能な統計データは個人情報とは言えません。元の「個人情報」を二次利用するという言い方が不適切です。「個人の特定を不可能にした属性情報」というのが適切です。

 記事の表題は「個人情報企業利用に指針」となっていますが、実際には「個人の特定を不可能にした属性情報の企業利用に指針」とするほうが正確です。

 読者の目を引くために、あえて誤った表題にしたのか、「個人情報」と「個人の特定を不可能にした属性情報」の区別もつかなかったのかわかりません。どちらにしろ読者を混乱させる記事です。

 ちょうどマイナンバー法案が国会で成立する見通しになったことも報道されています。反対派の人たちが声を上げないのが不思議です。住基ネットのときもそうでした。法案が可決されてから反対していました。よくわからない人たちです。

 個人情報に関しては、よくわからない報道がなされ、一部の人たちはよくわからない行動をしています。きちんと、何が利便性を高め、何が危険であるのかを見極めることが大切です。

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