ネット選挙解禁を前に、Facebookの「友達」を増やそうと、自分の選挙区の面識のない人たちに友達リクエストを大量に送った立候補予定者が、Facebookのアカウントを停止させられたと新聞記事になっていました。
新聞記事では、メッセージを送ってから友達リクエストを送ることにより回避しているかように書かれていましたが、これで「友達」が増えるかどうかは疑問です。
Facebook上でつながりのない人へのメッセージは、「その他」のフォルダーに入り、なかなか気づいてもらえない状態になります。お金を払えば、通常のフォルダーに入れることができた時期もありましたが、その選択肢もなくなり、「その他」フォルダーに入る旨の警告メッセージが表示されるようになりました。おそらく、収入源と見られることを嫌った結果ではないかと思います。
Facebook上でつながりのない人に、友達リクエストを10人ぐらい送ると、友達リクエストが2週間程度停止させられることは、Facebookユーザの間ではよく話題になっています。私もそういう人に何人も会いました。また、しばらく前から、友達リクエストを承認した後に、Facebook以外でも知っている人かどうかをFacebookから聞かれるようになっています。
私の場合でいえば、Facebookで「いいね!」を押したり、コメントを書いたり、同じ写真でタグ付けされたり、同じグループに所属していたりすれば、メッセージを送った後に友達リクエストを送った場合、数十人に送っても友達リクエストを停止させられたことはありません。
Facebookとしては、実世界でも知っている人とだけ、「友達」になって欲しいと考えているようです。Facebook上だけの「友達」を極力排除しようとしているように見えます。「友達」が1,500人以上いる人は、Facebookから要注意人物と見なされているといううわさもあります。
Facebookのユーザの中には「友達」を増やし、Facebook上での影響力を大きくしようと考えている人がいます。このように考える人とFacebook側が望んでいることとの間に矛盾が生じています。
Facebook側では、なぜ、実世界でも知っている人とだけ、「友達」になって欲しいと考えているのでしょうか。おそらく、Facebookと実世界との乖離を怖れているのだと思います。Facebookがネット中心のものになり、実世界と切り離されたものになってしまうことを怖れています。この矛盾をうまく解決しないと、Facebookの発展の妨げになります。Facebookユーザの大きな課題になります。