利益モデルを物語形式で教えています。自分の備忘録として、利益モデルをまとめておきます。
1.製品のライフサイクルを通じて利益を得るモデル
(1)インストール・ベース利益モデル
消耗品等で利益を得るモデルです。
(2)デファクト・スタンダード利益モデル
実質的な業界標準となることで、新製品の流れを作り、業界をリードできます。すると、同じ製品を使用していない取引先がいると不便だという理由により、顧客の取引先に顧客自ら勧めてくれるようになります。
(3)販売後利益モデル
販売後のフォローアップで利益を得ます。
2.キャズムで利益を得るモデル
(1)時間利益モデル
先行者利益を得るモデルです。
(2)新製品利益モデル
製品の立ち上げ時に利益を得て、衰退時にはすみやかに撤退し、次の新製品を手がけるモデルです。
(3)専門品利益モデル
ニッチな専門品で利益を得るモデルです。
3.シェアをとることにより利益を得るモデル
(1)相対的市場シェア利益モデル
市場シェアをとることにより、製品1個あたりのコストや広告費を下げ、利益を得ます。
(2)ローカル・リーダーシップ利益モデル
地域一番となって利益を得ます。
4.量により利益を得るモデル
(1)ブロックバスター利益モデル
大ヒット製品で利益を得るモデルです。
(2)取引規模利益モデル
大口顧客とのとり引き規模の量により利益を得ます。
5.同じものを使い回すことにより利益を得るモデル
(1)マルチコンポーネント利益モデル
同じ製品で異なるビジネスを行います。例えば、コーラを自販機でも売れば、レストランでも売るという具合です。
(2)利益増殖モデル
ひとつの技術、キャラクター、ストーリーなどをさまざまな形式で再利用して利益を得ます。例として、ディズニーのキャラクターをアニメ、ミュージカル、DVD、テレビゲーム、テーマパークのアトラクションなどに使うことがあります。
6.スキルを上げて利益を得るモデル
(1)経験曲線利益モデル
経験により学習し、コストを下げて、利益を得るモデルです。
(2)スペシャリスト利益モデル
ある分野を完全にマスターして利益を得るモデルです。次の分野に進出するのは、その分野のスペシャリストとして、自らを確立した後です。
7.その他
(1)顧客ソリューション利益モデル
顧客の問題点を解決することにより利益を得ます。
(2)製品ピラミッド利益モデル
低価格品から高級品までの製品ピラミッドを作り、低価格品で他社の参入を防ぎ、高級品で利益を稼ぎます。
(3)スイッチボード利益モデル
製品全体をパッケージとしてまとめ上げ、圧倒的シェアをとり、自社と取引せざるを得ない状況を作り上げ、利益をあげるモデルです。
(4)起業家利益モデル
倹約、コミュニケーション、スピード、挑戦、面白さなどの起業時の精神で利益を追求するモデルです。
(5)ブランド利益モデル
ブランドの確立により利益を得ます。
(6)価値連鎖ポジション利益モデル
ビジネスの勘所を抑えることにより利益を得るモデルです。例えば、パソコン業界における、インテルとマイクロソフトです。
(7)景気循環利益モデル
景気循環時のわずかな価格差で利益を得るモデルです。
(8)低コスト・ビジネスデザイン利益モデル
従来の方式にとらわれず、既存の方式以外による低コスト実現も視野に入れるモデルです。
(9)デジタル利益モデル
IT化により利益を得るモデルです。
おわりに
自分の業界では、どの利益モデルで利益を出しているか、また将来出せるか、という観点で読むとおもしろいと思います。物語形式で、具体例を交えて説明しています。