赤字プロジェクトの何が悪い!

高層ビル2

 大型汎用機からクライアント・サーバーシステムへの移行が始まった頃、赤字プロジェクトの続発に手を焼いたIT企業は、各案件のプロジェクト管理に力を入れました。クライアント・サーバーシステムでは、価格競争が厳しくなり、赤字プロジェクトの経営への影響が大きくなってきたことが背景にあります。

 ところが、ユーザー企業からは、IT企業の提案はどれも代わり映えしないという声が聞かれるようになりました。つまりリスクを避けて、枯れた技術での提案が主流になったということです。

 IT企業が技術的挑戦を避けていては未来はないと考えた技術者からの言葉が、冒頭の「赤字プロジェクトの何が悪い!」という表現になっています。しかし、赤字プロジェクトには種類があります。

1.技術的リスクが発現したもの

 新しい技術に挑戦した結果、予定以上の費用がかかり赤字になったものです。

2.ダンピングによるもの

 他社との競合上の理由で、販売価格をダンピングしたために赤字となったものです。

3.想定外の事象によるもの

 技術的リスク以外の想定外の事象が発生し、赤字となったものです。例えば、プロジェクトの中心として予定していた人物が病気となり、急遽代替の人物を捜したが、知識・スキルが不足していたため、赤字となったようなものです。

4.見積もりミスによるもの

 見積もり時に必要な費用を見落とし、過小な見積もりをしたために赤字となったものです。

 細かく分類すればまだまだありますが、赤字プロジェクトを避けようという意図が、技術的な安全サイドの選択に偏りすぎていては、未来がなくなるのは言うまでもありません。

 見積もりミスは言うまでもなく、想定外のリスクによる赤字も避けなければなりません。しかし、最も警戒すべき赤字プロジェクトは、マーケット戦略を誤り、意味のない値引きによる赤字プロジェクトです。赤字プロジェクトとひとくくりにすることなく、戦略的に適切な判断が求められます。

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