口コミ社会の問題

くちなし

 現在は、広告よりも口コミが信頼されるといわれています。企業が宣伝しているものよりも、親しい人が薦めてくれるものを買うということです。

 ネットで買い物をする機会が増え、その傾向はますます強くなってきました。ブログで紹介された本がおもしろそうだと思えば、すぐにアマゾンで注文します。なじみのない場所で食事をするときは、食べログで近くの評判の良さそうな店を探します。電気機器を買う時は、ネットでレビューを探します。

 良いレビューを得ることは販売者側にとっても重要です。販売者は、お金を払ってでも良いレビューを集めようとします。

 アマゾンにはたくさんのレビューが付いていますが、その内容は信頼できません。アンチがいる人に対しては、偏ったレビューが大量に付きます。アマゾンではメールアドレスさえ登録すれば自由にレビューを書き込めます。アマゾンでその本を買っている必要はありません。ひとりでいくつものメールアドレスを使い分けることも可能です。

 私にとって、アマゾンのレビューはほとんど無意味です。何の制約もなくできるレビューは、レビュー自体を無意味にしてしまいます。

 一方、楽天ではその商品を楽天で買った人しかレビューを書けません。その分レビューの数は少ないですが、信頼性は高まります。

 以前、食べログでサクラが問題になったことがありました。サクラという行為は以前からリアルの場でもありました。店の関係者であれば好意的なレビューを書くことは想像できます。多少のサクラがいても想定内のことです。

 アルバイトを雇い組織的に大量のやらせレビューを書かせた店もあるかもしれません。店で実際に食べていない人の大量レビューは、ボロが出るはずです。おそらく読めばわかります。それを見て来た客も、満足しなければ二度とその店には来ません。

 飲食店はリピーターがいなくては商売になりません。組織的なやらせレビューは費用対効果で疑問です。店の前でビラでも配った方がよほど効果的です。

 お店がレビューを書いてもらうためにインセンティブを与えることがあります。レビューの内容には制限をつけませんが、普通の人はまともなレビューを書きます。お店は宣伝になるためレビューを書いてもらいます。レビューを書く人はインセンティブがあるため、レビューを書きます。このようにして書かれたレビューは信頼性が保てます。

 ステマが問題となることがあります。お金をもらって宣伝しているにもかかわらず、第三者のような立場で推薦する行為です。しかし、推薦されているものが本当に良いものであるならば、宣伝を見た人にとって役に立つ行為です。私は、それほど気になりません。

 紹介してくれた人にお金を払う仕組みにアフィリエイトがあります。ブログなどにただ張られているだけのアフィリエイトリンクは、雑誌の広告のようなもので気になりません。ブログを書いた人が、気に入った商品をアフィリエイトリンクと共に紹介していることも気になりません。

 問題は、自分が使っていない、よく知りもしない商品を、お金がもらえるという理由で推薦する行為です。これは、嫌悪感を持たれます。お金をもらって宣伝することに対する嫌悪感ではありません。お金をもらって、自分がよく知らない商品を推薦するという行為が、良心を欺く行為であるために、嫌悪感を持たれます。

 最悪の例がペニーオークションを紹介し、詐欺の片棒を担いだ芸能人です。ペニーオークションとは、入札のたびに手数料がかかるオークションです。入札開始価格も安く、一回あたりの手数料も安いので、安く落札できるかもしれないという期待を抱かせます。

 しかし、絶対に入札できない仕組みになっていて、手数料をだまし取る手口でした。それを芸能人が「安く落札しました」と、お金をもらって宣伝した事件です。芸能人が落札したと言っているのだから、詐欺ではないだろうと考えた人がいるはずです。

 自分が良いと思うものは、お金をもらったとしても、推薦して問題ありません。自分が良いと思っていない商品を、お金がもらえるからと推薦する行為は、良心にもとる行為です。

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