万引き犯顔データ共有システムはどうなるか? | 定年起業のためのウェブコンサルティング

万引き犯顔データ共有システムはどうなるか?

彫刻

「客の顔情報「万引き対策」115店が無断共有 (読売新聞)」というニュースが議論を読んでいます。LYKAONという会社から、記事に対する抗議も発表されています。

平成26年4月5日(土)読売新聞朝刊掲載記事について重要なお知らせです。

ここでは、この抗議の内容が事実であると仮定して考えてみます。

事実でないと言っているのではなく、事実かどうかの確認がとれないので、事実だと仮定して考えるということです。

当社製品リカオンにおいて、他の導入店との間で共有するデータベース(リカオンシェア)の対象者は万引き常習者です。リカオンシェアは、万引き犯を現行犯人として拘束し、注意を促した際等に、本人からの同意等を得ることによって、他店間との共有が可能となります。

抗議文によると、現行犯で捕まえた万引き常習犯に対し、本人から同意書を取って、顔データを他店との共有データベースに登録しているということです。

当社は、導入店に対し、当社顧問弁護士及び防犯専門家が策定した運用ガイドラインをもとに、顔認証における検知アラートの点灯によるお知らせが、来店者がデータベース内の顔データと照合するという結果をお知らせするものにすぎず、万引き常習者と断定するものではないと説明し、ご理解・ご了解をいただいております。仮に、導入店において検知アラートが点灯した場合であっても、優良なお客様である可能性もあるという前提で対応して頂いております。

また、誤認証の可能性についても、当社は、導入店に対し、導入時及び運用の段階で、顔認証率は100%ではないと説明しており、顔認証時には認証率が表示されるシステムとなっております。

導入店の一般スタッフの悪意によって一般のお客様が登録されることを排除するため、データベースに登録できるのは、店舗責任者・管理者等に限るようにしております。

このシステムの問題点は運用で発生する誤りです。つぎのような間違いが発生する可能性があります。

顔データの登録時に間違えて他の人の顔データを登録してしまう。

いたずらで、無関係の人の顔データを登録してしまう。

顔認証率が100%正確とは限らないことを店員が知らずに、検知アラートが点灯した来店客を万引き犯として扱ってしまう。

間違いが発生する可能性はたくさんあります。しかし、間違いを見つけることも、訂正することもできません。

間違えて登録された人が、知らない間に不利な扱いを受けることになります。

本システムが導入されている店は、客に敬遠されるのではないかと思います。すると店の売上も落ちますから、システムも解約されるのでないでしょうか。

そう考えると、落ち着くところに落ち着くことになると思います。

この種のシステムは運用が非常に難しいものです。間違いを見つけ、修正できるようになっていなければなりません。

このようなシステムが実用化されているということは、警察では、指名手配犯人の顔データを全国の防犯カメラのデータと照合しているのではないかと想像してしまいました。

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