自分の得意なことを活かした仕事をしたいが、それが分からないという人がいます。そういう人には、ストレングス・ファインダーを調べてみることをお勧めします。
ストレングス・ファインダーとは、「強みとなりうる資質」です。ギャラップ社が、傑出した才能を持つ200万人以上の人々にインタビューを実施し、34の「強みとなりうる資質」を抽出しました。
自分の上位5つのストレングス・ファインダーは、『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす』か『心のなかの幸福のバケツ』を購入し、IDナンバーを入手するとウェブサイトから調べられます。IDナンバーは1回しか使えないため、中古本では使えない可能性があります。
自分の上位5つのストレングス・ファインダーを知ると、占いが当たったかのように言う人がいますが、多数の質問の回答から割り出しているため、本人の特徴を良く現しているのは当たり前です。
ストレングス・ファインダーに詳しい人にかかると、上位5つのストレングス・ファインダーを聞けば、その人の行動特性や性格などを言い当てることはそれほど難しいことではありません。
上位5つのストレングス・ファインダーを調べたら、それぞれの強みを活かす方法を考えることが賢明です。
私のストレングス・ファインダー
以前調べた結果、私の上位5つの強みは、「最上志向」「学習欲」「着想」「分析思考」「達成欲」となりました。
それぞれの意味は以下のようになります。
最上志向
平均以上の何かを最高のものに高めることに魅力を感じます。
旺盛な向上心を持っていますが、型にはめたり、弱点を克服させようとする人を避ける傾向にあります。
学習欲
学ぶことが大好きです。学ぶことに刺激を感じます。
着想
複雑に見えるものの中に簡潔な法則を発見するとうれしくなります。一見関係なさそうな現象に、つながりを見つけると好奇心をかきたてられます。新しいものの見方を見つけることに喜びを感じます。
分析思考
データから論理的に証明することを好みます。客観的で公平で厳格であろうとします。
非現実的な考えや整理されていない考えは好みません。
達成欲
何かを成し遂げたいという恒常的な欲求があります。自分自身が満足するために何かを成し遂げようとします。次の目標、次の目標へと前進を続けます。
ストレングス・ファインダーの裏面
どの強みにも裏の面があります。
最上志向
「最上志向」が他人に向くと、他人にも最上を要求し、最上を求めない人を許せなくなる傾向があります。
学習欲
学習するだけで満足してしまう傾向があります。さまざまな分野のノウハウを勉強はするが、何も実行しないノウハウコレクターとなる場合があります。自己啓発書を読むことがキャリアにおける成功の代償行為となる「キャリアポルノ」も同様の状態を表している言葉です。
着想
創造的あるいは独創的な考えに酔い、現実が見えなくなる傾向があります。
分析思考
非現実的な考えや整理されていない考えをする人に対し、厳しく当たる傾向があります。
達成欲
のんびりした人にいらいらし、許せなくなる傾向があります。
ストレングス・ファインダーの活かし方
自分の得意なことがよくわからないという人にとって、ストレングス・ファインダーは強みを見つけるいいツールです。
しかし、ストレングス・ファインダーの結果を見て、当たっている、当たっていないと騒ぐことには意味はありません。当たっていると思った強みは前から自分でもわかっていた強みで、当たっていないと思った強みは自分では気づいていなかった強みです。
ストレングス・ファインダーは、上位の強みの特性をよく考え、短所に注意しながら、長所を活かすことを考えるものです。
また、ストレングス・ファインダーの下位の強みを調べることにもあまり意味を感じません。ストレングス・ファインダーは人間の行動特性や性格を網羅するものではありません。
「強みとなりうる資質」を34個抽出したものです。「強みとなりうる資質」に含まれない要素が考慮の対象外となっています。一人の人間の全体像を示すものではありません。
あくまでも、自分の強みを見つけるためのツールです。
自分の得意なことがよくわからないという方は、一度試してみて、自分の強みを見つけてみてはいかがでしょうか?