日経ビジネスオンラインに『「適性検査でリストラ!?」 “適性なし上司”の本末転倒』という記事が出ていました。
この記事にリストラ検査というものが載っていました。追い出し部屋で適性テストを行い、「営業の才能がある」だの「介護の才能がある」だの結果を示して、転職を促すのだそうです。
「あなたには、うちの会社で活かせる才能がない」ではないだけ、まだましです。
『7つの習慣』のセミナーでも、受講後に退職する人が多いと聞きました。自分が本当にやりたいことをやるために退職するということでした。
元の記事では、次のように書いています。
本来、適性検査は、 個人がその職業に必要な能力やスキルを“将来的”に十分発揮できそうかどうかを、予見するツールでしかない。
適性検査を占いのように、将来を予見するツールでしかないというのは違和感を覚えます。
ストレングス・ファインダーでも同じようなことを言う人がいます。ストレングス・ファインダーとは、傑出した才能を持つ200万人以上の人にインタビューして抽出した34の「強みとなる資質」です。
適性検査もストレングス・ファインダーも、人が何に向いているのか、何が強みなのかを示すものです。
決してその人の将来を予見するものではありません。
その人の将来を決めるのはその人の意思です。時代や地域などの環境を踏まえ、自分の適性や強みを活かす方法を選択します。
その選択の結果が成功するかどうかは、その後の鍛錬や運に左右されます。どんなに才能のある人でも、地道な鍛錬なしでは、大きな成功を得ることはできません。また、分野によっては運も大きく結果を左右します。
中には自分の選択を意識せずに行い、すべてを周りの環境のせいにする人もいます。すべてを環境のせいにして不運を嘆くことは不幸なことです。仕事を選んだのも、配偶者を選んだのも、住む場所を選んだのも、すべて自分の選択です。
適性検査もストレングス・ファインダーも自分の将来を予見するものではなく、自分が将来に向けての意思決定をするときの参考にするものです。
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ストレングス・ファインダーについては、こちらの本もご覧ください。