IT機器はどんどん高性能になり、同じ性能で比較すると価格が下がっています。この状況は昔から変わりませんが、IT機器の賢い買い方は変わってきています。
昔のパソコンの賢い買い方
パソコンがどんどん高性能になり、ソフトウェアも高機能になっていた時代の、賢いパソコンの買い方はどういう方法だったでしょうか?
人によっては、パソコンが高性能・高機能になれば、それだけ生産性も上がるので、常に最新機種を買い、使わなくなったものは売ればよいと考える人もいます。
お金に十分余裕のある人にとっては、ひとつの考え方だとは思います。
しかし、多くの人にとっては、お金は大事に使いたいものです。するとコストパフォーマンスを考えることになります。
パソコンがどんどん高性能・高機能になっていた時代の最もコストパフォーマンスの良い買い方は、その時点の最高機種を買い、それを使い倒すことでした。
パソコンを買い替えるのは、性能に満足できなくなったときか、簡単に交換できない部品が故障したときです。
ソフトウェアの高機能化に伴い、高いCPU能力と大量のメモリを必要とするようになります。すると古いパソコンでは、処理が遅くなります。メモリの増設はある程度できますが、CPUの交換は不可能かできても大変なので、パソコンを買い替えることになります。
自分のことを考えても、CDROMでマルチメディアのコンテンツが広まり始めたとき、パソコンでの表示が非常に遅くなり買い替えました。動画が広まり始めたとき、処理能力不足で再生できない動画があり、パソコンを買い替えました。
パソコンが突然立ち上がらなくなり、調査の結果マザーボードの故障だったときは、SSDやハードディスクをはずして、新しいパソコンにつなげました。
今のパソコンの賢い買い方
現在もパソコンがどんどん高性能になる状況は変わっていませんが、パソコンでやることが変わらなくなりました。
すなわち、パソコンを事務処理に使うところでは、メールを見たり、ウェブサイトを見たり、Word・Excel・PowerPointを使ったりするだけです。
その場合は、安いパソコンで十分です。頻繁に買い替える必要はありません。
高性能のパソコンを買う意味があるのは、動画の編集をしたり、3DCGの制作をしたりするときです。
つまり、自分の使い方で必要な性能を持つ安いパソコンを買い、壊れるまで使うことが、コストパフォーマンスの良い買い方です。最新機種を買う必要はありません。
スマホの賢い買い方
スマホやタブレットも、そろそろパソコンと同じようになってくるはずです。
機器の性能は上がり続けますが、スマホやタブレットでやることは、それほどの性能を必要としません。現在の最新機種であれば満足です。
そうなると1台買ったら、壊れるまで使い続けるのが、コストパフォーマンスの良い買い方です。
メーカーは何とか新機種を買わせようとしますが、本当に必要な機能なのかを見極めることが大切です。新機種を割安にするために、新機種で通信料金の割引を行うサービスは、なくならないかもしれません。
どのような売り方をしようと、自分に本当に必要な性能と機能を見極め、一番安いものを買うことがコストパフォーマンスの良い買い方になります。