熊本の地震発生後、Twitter上でデマツイートが飛び交っています。井戸に毒を入れたとか、外国人の略奪に気をつけろといった、関東大震災を彷彿させるものです。
中にはネタだと開き直っているツイートもあります。
Twitterのルール
Twitterは以下のルールを定めています。
以下のような行為をしているアカウント、およびこれに関連するアカウントは、一時的にロックまたは永久凍結されることがあります。
脅迫行為 (直接または間接): 脅迫やテロ行為の助長を含め、暴力行為を行うという脅迫または暴力行為の助長を禁じます。
嫌がらせ: 特定の人物に向けた攻撃的な行為や嫌がらせを禁じます。攻撃的な行為に該当するかどうかの判断では、以下の点が考慮されます。
・報告されたアカウントが、主に他者に向けて嫌がらせのメッセージを送信するために使用されている場合
・報告対象の行為があまりに一方的であるか、脅迫を含む場合
・報告されたアカウントが他のアカウントへの嫌がらせを扇動している場合
・報告されたユーザーが複数のアカウントから1つのアカウントに向けて嫌がらせのメッセージを送信している場合
特定の人種、性別、宗教などに対するヘイト行為: 人種、民族、出身地、信仰している宗教、性的指向、性別、性同一性、年齢、障碍、疾患を理由とした他者への暴力行為、直接的な攻撃、脅迫の助長を禁じます。また、以上のような属性を理由とした他者への攻撃を扇動することを主な目的として、アカウントを利用することも禁じます。
さらにTwitterサービス利用規約で次のように利用に対する制限をかけています。
当社は、いかなるときも、ユーザーに対して責任を負うことなく、本サービス上のコンテンツを削除しまたは配布を拒否し、利用者の利用停止または削除を行い、利用者名の返還を要求する権利を留保します (ただし、これは義務ではありません)。当社はさらに、(i) 適用あるすべての法令や規則、法的手続や政府の要請へ対応し、(ii) 本規約を実施し (規約違反の疑いがある場合にその調査を含みます)、(iii) 不正利用、セキュリティもしくは技術的な問題を検知、防止もしくはその対処をし、(iv) 利用者からのサポート要請へ対応し、または (v) Twitterやその利用者および社会全体の権利、財産もしくは安全を保護するために、当社が必要と合理的に判断するすべての情報について、アクセス、閲覧、保存、および公開する権利を留保します。
すべてのデマツイートを見つけ出し削除することは無理でしょうが、拡散されたデマツイートを削除したり、デマをツイートしたアカウントの停止を行うことはできるはずです。
中には、新しいアカウントを作成してデマツイートをするなど、手の込んだことをやる利用者もいるでしょうが、怪しいツイートだとわかりやすくなります。
Twitter利用者の心がけ
Twitterの利用者も安易にデマツイートをリツイートしないよう心がけなければなりません。
自分が確認したこと以外は、リツイートしない心がけが必要です。分からなければ、リツイートしてはいけません。
リツイートしたということは、それに賛同したとみなされます。
検閲との違いについて
このようなことを書くとネットの検閲だと騒ぐ輩がいます。
「政治的に公平であること」と定めた放送法の違反を繰り返した放送局に、電波停止を命じる可能性を言及した総務大臣と同一視する人がいます。
そのような人たちのために、違いを説明しておきます。
政府と企業の違い
まず、政府と企業の違いがあります。
電波という限られた資源を管理する政府が電波停止を命じるということは、放送局の存在を消滅させることにつながります。
一方、Twitterは一企業です。一企業が自らの利用規約を定め、その規約に違反した利用者のアカウントを停止したり、ツイートを削除したりすることは自由です。気に入らなければ、利用しなければいいだけです。利用者は他のネットサービスを自由に使うことができます。
事実と意見の違い
井戸に毒を入れたという事件があったかどうかは事実に関することです。暴動があったかどうかも事実に関することです。事実に反するツイートはデマツイートとなります。
それに対し、「政治的に公平であること」かどうかは意見です。政府が、政府に批判的な言動に対し、政治的に公平でないといっても不思議ではありません。「政治的に公平であること」かどうかは、立場により意見が分かれます。
そのため、「政治的に公平であること」に違反したという理由で電波停止を命じることは、言論・表現の自由を侵すことになります。
まとめ
Twitterはデマツイートを削除し、デマツイートするアカウントを停止すべきです。
それが、Twitterをより信頼の高いものにし、便利なものにします。
デマツイートにあふれたTwitterなど、見たい人はいません。