情報弱者と言われる人とテレビをよく見る人はかぶっています。情報弱者でなくなるためには、テレビを見るという習慣をやめることです。
テレビと文字媒体の違い
テレビは一方的に動画と音声を送りつけます。視聴するために何の努力もいりません。動画と音声があるため、想像力も不要です。
本や雑誌、新聞などとは、そこが根本的に異なります。本や雑誌、新聞は、読むものを自ら選択しなければなりません。その上で、読むという行為が必要です。
読むためには、少なくとも文字からイメージを思い浮かべる想像力が必要です。抽象的な内容であれば、抽象的な概念を扱う能力も必要です。
文字を読むことにより、それらの能力も鍛えられます。それらの能力があって始めて、本や雑誌、新聞などから情報を得られ、知識となります。
ネットから文字情報を得るときも基本的に同じです。自分で選択し、読まなければなりません。
テレビから有用な情報を得られることもありますが、バラエティ番組などからは、たいした情報は得られません。
テレビは受け身の媒体です。チャンネルの選択はできますが、チャンネルを選択してしまえば、あとは勝手に動画と音声が流れてきます。
テレビだけを見て文字を読まないと、確実に知的能力が衰えます。
いわゆる情報弱者と言われる人たちは、テレビだけを見ている人たちです。テレビで自分の好きな番組ばかりを見ていると、マイナンバーも、TPPも知りません。そして説明が不足していると言います。自ら情報を取りに行くことがありません。
テレビの将来
将来、通信と放送が一体化したとしても、情報弱者に向けての、動画と音声の垂れ流し番組は提供されます。
電波は有限な資源のため、電波を使ったテレビ放送はなくなる可能性があります。しかし、動画と音声を垂れ流す番組がなくなることはありません。
電波の代わりにインターネットを使います。情報弱者に向けての動画と音声の垂れ流しという意味では、テレビは不滅の媒体と言えます。
ただし、有限な資源である電波の独占がなくなれば、競合がいっぺんに増えます。YouTubeもそのひとつです。既存のテレビ局がそのときに生き残れるかどうかは別の問題です。
テレビの泥沼から抜け出す方法
普段テレビをたくさん見ている人は、テレビをやめれば大きな時間が生まれます。読書をはじめさまざまなことができます。
しかし、ついうっかりテレビを見てしまうという人は多いと思います。
そこから抜け出す方法は、外出から帰ったらテレビをつける、朝起きたらテレビをつけるという習慣をやめることです。
テレビのコンセントを抜くといいかもしれません。テレビを段ボール箱に入れて押し入れにしまうともっと効果的です。テレビのスイッチをいれるハードルを上げることです。
まずは、外出から帰ってもテレビのスイッチを入れないところから、はじめてみてください。