残業削減のための施策をとっている企業はたくさんあります。しかし、あまり効果が出ていません。
理由は、経営者が残業が減らない理由を正しく理解しようとせず、本気で残業を減らそうとしないためです。
自分も長時間残業をしていたため、長時間残業など当たり前だと考えているのかもしれません。
長時間残業がなくならない理由は、『長時間残業がなくならない理由』にも書いています。
- 人が少ない
- 納期が短い
- 仕事が遅い
- 残業が多い方が評価される
- 残業代稼ぎ
- 仕事がおもしろい
- まわりが残業しているから
- 家に帰りたくない
長時間残業がなくならない理由は、この8つに集約できます。
管理の問題
「人が少ない」と「納期が短い」は明らかに管理の問題です。適切な要員を用意せず、無理な納期で仕事を始めるためです。
その裏には、人を増やすよりは残業させた方が人件費がかからないという経営上の理由が隠れている可能性もあります。
「仕事が遅い」も管理の問題です。スケジュールは、担当する人に合わせて組むべきです。仕事が未熟なら育成が必要です。育成途中のため遅いならば、それを考慮して仕事を割り振るべきです。
評価の問題
「残業が多い方が評価される」問題は、経営者や管理者の問題です。自分が長時間残業していたため、残業を当たり前と考えている可能性があります。
しかし、経営者であれば管理者の考えを変えることができます。
部下の残業が少ないほど、管理者を高く評価するだけです。もちろんサービス残業をやらせてはいけません。サービス残業は違法行為でもあり厳罰にすべきです。
部下の残業が少ないことを利益よりも高く評価すれば、人件費削減のために必要な要員を増やさないということもなくなります。
「残業代稼ぎ」の問題も、評価を見直すことにより解決できます。
残業が少ない人ほど、ボーナスをたくさん出すのです。残業代よりも、残業を減らしたことによるボーナスの方が多くなれば、誰も残業代のための残業はしなくなります。
こうして、残業をする人が減れば、「まわりが残業しているから」という理由で残業する人もいなくなります。
強制的に帰宅させる
一番厄介なのは「仕事がおもしろい」から残業する人と、「家に帰りたくない」から残業する人です。
どちらも強制的に帰すしかありません。
そのためには、残業した場合に、反省会を開催させ、リポートを提出させます。
なぜ残業しなければならない状況になったのか反省会を開催させます。再び残業することのないように対策をとらせます。
残業の発生した理由と再発防止策のリポートを提出させ、管理者や経営者が納得のいくまでチェックします。
業務に影響しそうでも妥協してはなりません。
そうすれば、「仕事がおもしろい」から残業する人も、「家に帰りたくない」から残業する人も、残業しなくなります。
まとめ
長時間残業は経営者の責任でなくせます。
残業が少ない人には、残業代よりも多額のボーナスを渡します。残業が少ないほど、年収が増える給与・賞与体系にします。
管理者については、利益よりも部下の残業が少ない人を高く評価します。
残業した場合には、残業の発生した理由と再発防止策を徹底的に考えさせ、リポートを提出させます。
これで間違いなく残業は減ります。
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