パソコンを教育に使う話はだいぶ前からありますが、タブレット端末の普及にともない副教材をタブレット端末で提供する動きがあります。将来的には、教科書もすべて電子化されることが予想されます。実際にどこまで電子化し、何は電子化しない方が良いのかを考えてみます。
教科書の電子化
私が小学生の時は、教科書を使った学習以外としては、体育、音楽、美術、技術家庭などを除くと、理科の実験と視聴覚教室に移動しテレビの教育番組を見ることぐらいでした。タブレット端末を使えば、あらゆるものが動画と音声で視聴することができます。
小学校3年ぐらいの時だったと思います。図書室に行って好きな本を読む時間がありました。私が選んだのは「電気の話」という本でした。電気を中心とした科学史の本でした。かなり難しいと感じながらも夢中になって読みました。しかし、放課後に図書室に行って本を読むということはやりませんでした。おそらく放課後は図書室には入れなかったと思います。
自宅に両親が買ってくれた小学生向けの学習百科事典がありました。科学や宇宙に関する部分をいつも読んでいました。しかし、そこに書いてあること以上のことを知りたくてもその手段さえわかりませんでした。
もし、タブレット端末ときちんとした教材があれば、子供が興味に従っていくらでも知識を深めることができます。タブレット端末から図書室のすべての本に匹敵する情報にアクセスできます。私の小学生時代と比べると夢のようです。
ノートの電子化
仮に教科書が電子化されたとしても、ノートは紙のノートが必要です。紙のノートに自分で字や絵を書いて学習します。タブレット端末に手書きの文字を書くこともできますが、いろいろな筆記具を使う経験も必要です。
キーボードはなるべく早いうちから使って、タッチタイピングを覚えた方が良いです。タッチタイピングの速度は、子供の時に鍵盤楽器をやっていたかどうかで大きく違います。子供の時からキーボードでタッチタイピングを練習していれば、鍵盤楽器の経験は関係なくなります。
どの入力方式を教えるかが議論になるかもしれませんが、学校で教えるとしたらデファクトスタンダードとなっている方式です。キーボードからの日本語入力はローマ字かな変換がデファクトスタンダードとなっています。
より高速な親指シフトなどもありますが、WindowsとMacのエミュレータがあるだけです。iOSやAndroidでは現在のところ使えません。これから新たに開発されるOSでも、サポートされるとは思えません。
まとめ
教科書や副教材は電子化が進みます。動画や音声ともリンクし、より教育効果の高いものになります。学校の図書室にある情報ぐらいには、タブレット端末からアクセスできるようになります。
ノートは紙のものが必要です。おそらく記録媒体としての紙がなくなることはないと思います。紙があるかぎり、紙に書くことは必要です。