最近、ストーカー行為が増えて来ているそうですが、SNSの普及と関係しているようです。
ストーカー行為は、その名前こそありませんでしたが、昔からありました。意中の女性の後をつけたり、意のままにならない女性を殺したりする行為は、小説や歴史のなかにも見ることができます。
ストーカー行為をする人の特徴は、人を自らの所有物のように見るところです。分かれようとする人を自分のものが逃げていくと感じ、怒りを募らせ、自らの手で殺してしまうという心理になるようです。父親が母親を所有物のように扱っていた家庭環境に育った人に多いという話もあります。
昔と違うのは、SNSを使って、より容易に、より頻繁に、より密接に人と人とがつながれるようになっているところです。仲の良いうちは、便利なツールであったSNSも、いったんこじれるとわずらわしい道具になります。四六時中追っかけてきて監視されているような気になります。
男と女の関係の基本は昔から変わりません。分かれるときは、明確に意思表示をして、その後はお互いに連絡をとらないことです。若い未熟なうちは、ふられると全人格を否定されたようなショックを受けますが、そのうちに時間が解決します。
SNSであれば、分かれたい意志を伝えた後は、ブロックすることがベストですが、ブロックできることを知らない人もいるかもしれません。分かれた後も顔を合わせなければならない関係のときの煩わしさは、今も昔も変わりません。
スマホで写真や動画が簡単に撮影でき、外国の動画サイトも容易に利用できるようになりました。分かれた相手のわいせつな写真を復讐のために公開するリベンジポルノも問題になっています。
対策は、そのような写真を撮らせないことしかありません。若いうちは、断ったら嫌われるのではないかと恐れ、求められるままに写真を撮らせるようなこともありそうです。
私が子供の時は、誘拐されないための注意事項をいつも聞かされていました。「知らない人にものをもらってはいけない」、「親が事故にあったと聞いても、知らない人についていってはいけない」、などでした。
現在であれば、これらに加えて、写真を撮らせてはいけないことも追加すべきです。写真を撮らせた場合に、どんなことが起こりうるかを教えれば、子供でも理解できるはずです。
技術の進歩に合わせて、子供たちに教えることも変えなければなりません。しかし、教える大人自身が、今、何ができるようになり、何が起きているのかを正確に知ることが先かもしれません。
なお、まったく見知らぬ人から、SNSによりストーカー行為をされることを防ぐための注意事項については、以前別の記事を書いています。