政府は女性の社会進出を進めるため、女性限定補助金を創設する方針を明らかにしました。
「女性限定補助金」初容認へ 政府、社会進出をバックアップ+(1/2ページ) – MSN産経ニュース
しかし、差別による格差を縮めるための逆差別は、うまくいくことはありません。
女性は優遇されることによる引け目を感じ、男性は被差別意識を感じます。
女性の社会進出の一番の壁となるのは、育児と介護です。
その補助となる制度もありますが、制度を整えるだけでは不十分です。
女性が育児や介護のために仕事を休んでも違和感をもたず、男性が休むと違和感を持つ人がほとんどです。
育児と介護を男性が女性と同じようにやることに、誰も違和感を持たない社会となってはじめて、女性が男性と同じように働ける社会になります。
日本には、女性の社会進出に反対し、女性は働かず家庭にいるべきだと考える人がまだまだいます。
私は女性がどんどん社会に進出をして、男性と同じように仕事に生きることには疑問を持っている。 … 中略 … 男女は結婚をして一つの家庭を築き、男が外に出て働き、女は子供を生んで家庭を守る、その伝統的な考え方に立ち返るべきではないのか。
女性が働くと少子化が進むから働くべきではないという主張です。また、多くの女性は家計を助けるために働いていると思っています。
少子化は、文明が進んだ結果、教育費が高額になることもあり、少数の子供を大切に育てたいと考える人が増えることが原因です。
発展途上国の出生率が高いことがそれを示しています。人間は貧しければ可能性を最大にするために子供をたくさん産みます。
マズローの自己実現理論によれば、生理的欲求、安全の欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求、自己実現の欲求と人間の欲求は高度になってきます。これは男性も女性も同じです。
働くことは自己実現の手段です。女性が男性と同じように働ける社会は、男女平等のために必要なことです。
江戸時代の人は、武士も農民も本来は平等なのだと聞いても納得できなかったはずです。女性の社会進出に反対する人も、男と女が本来は平等だということに心からは納得できていません。
時間はかかりますが、女性の社会進出を進めるためには、多くの人の意識が変わらなければなりません。