海外で自爆テロがあると、日本の特攻隊が引き合いに出されることがあります。13日に起きたパリの同時多発テロでもそうでした。
これに対し、特攻隊は自爆テロとは違うという主張がされます。具体的にどこが違うのかを考えてみます。
攻撃対象
最も異なるところは攻撃対象です。
特攻隊は戦場で敵の艦船を攻撃対象としていました。
それに対し、自爆テロは攻撃対象を選びません。軍の基地を目標とすることもありますが、一般人の集まる施設が攻撃対象となることもしばしばです。
戦争とテロとの違いが出ているところです。自分たちに可能なことで、敵にできるだけダメージを与える方法が選択された結果です。
第二次世界大戦中の無差別爆撃から、戦場とその他の地域の区別がなくなっています。
標的を絞った空爆でも、誤爆があれば一般市民が亡くなるところは一緒です。
自爆させられる人
特攻隊は赤紙一枚で徴兵された若い人が選ばれました。軍の指導者が、自ら特攻隊員となることはありませんでした。特攻隊に選ばれたら拒否することなどできませんでした。
大人が自爆テロをするときは、自ら志願しているのか、強制されているのか、わかりません。
しかし、子供が爆弾をまとわされて自爆テロをすることもあります。未遂に終わった事件では、子供は何も理解していなかったという報道もあります。
誘拐した子供に自爆テロをさせていることも考えられます。
戦争指導者が、弱い者に特攻隊や自爆テロを強いているところは、似ているところです。