世の中には体に悪いものの情報があふれています。全部信じていたら、食べられるものがなくなってしまいます。お互いに矛盾するものもあり、どれを信じたら良いのかわからないという人も多いと思います。
そんな人のために、基本となる考え方を紹介します。
体への害は量に依存する
どんなものでも、体の害になるのは一定量を超えて摂取したときです。
薬に含まれている物質は、大量にとれば害になる物質ばかりです。適量をとるから薬になります。
世の中には摂取する量を考慮せずに、危険だと断定する情報もあります。量を考慮していない議論は非科学的です。まともに取り扱う必要はありません。
摂取する量を考えずに、害があるものすべてを避けようとすることは、現実的ではありません。体に害のある物質をすべて避けようとすると、非常にお金や手間がかかります。
体の害になる量には個人差がありますが、食品衛生法で定められている量は十分に低い値です。食品添加物や残留農薬は、食品衛生法の範囲であれば、体への害はないと考えていいと思います。
放射線被曝についても同じように考えられます。自然放射線よりも少ない量の被曝については、心配しても無意味です。
問題は、政府の作成した食品衛生法の基準が信じられるかどうかです。信じられなければ、自分で学術論文を調べたり、試験をしたりしなければなりません。
いくらとっても害のないものはない
どんなものでも大量にとり過ぎれば、体に良くありません。塩も砂糖も、炭水化物もタンパク質も、とり過ぎれば害になります。
ビタミンCは、余った分は体から排出されるため、過剰摂取の害はないという説もありますが、腎臓に負担をかけるという説もあります。人体実験はしていないでしょうから、どちらが正しいかはわかりません。
どちらにしろ、何か特定のものを大量にとることは、避けた方が賢明です。
○○ダイエットといった、特定のものだけ食べるダイエットは危険です。それに含まれる物質の過剰摂取になる可能性があります。それに含まれない栄養素が不足する可能性も高まります。
特定のものを避けるダイエットも危険です。それに含まれる栄養素が不足する可能性だけでなく、他のものの過剰摂取の可能性も高まります。
天然のものが安全とは限らない
天然のもの、自然のものが安全とは限りません。自然界にも、体の害になるものはたくさんあります。フグの毒も毒キノコの毒も天然のものです。
天然のものだから、自然のものだから安全、人工のものだから危険という考えは、完全に間違っています。
まとめ
どんな物質でも、体の害になるのは、ある一定量を超えて摂取したときです。摂取量を無視した議論には意味はありません。どんな物質でも、過剰摂取は害になると考えた方が安全です。天然のものが安全だという保障はどこにもありません。
これらに反する説は、まゆつばものです。信じるに値しません。