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スマホやノートパソコンを使っていると電池が劣化してきます。しかし、劣化の速度は、使い方でかなり違います。そこで、劣化の少ない使い方を紹介します。
リチウムイオン電池の特性
現在のスマホやノートパソコンに使われているのは、リチウムイオン電池です。最初にリチウムイオン電池の特性を整理しておきます。
高温に弱い
リチウムイオン電池の寿命を最も短くするのは、温度の高い状態で保存することです。
リチウムイオン電池は保存状態により劣化の程度が変化します。満充電に近く、保存温度が高いほど容量劣化が大きくなります。 たとえば充電量が30%以下で、保存温度が15℃以下であれば、1年間の保存でも数%の容量劣化で収まります。 一方、満充電で45℃で保存すると、6ヶ月でも場合によっては60%程度の容量レベルにまで劣化することもあります。
メモリー効果はない
ニッカド電池やニッケル水素電池にあったメモリー効果は、リチウムイオン電池にはありません。そのため、継ぎ足し充電をしても、問題ありません。
ところが、AC電源につないだ状態で使ったり、長期間つなぎっぱなしにしたりしていると、電池の劣化が進みます。この理由は次のように考えられます。
AC電源につないだ状態で満充電に達すると、保護回路の過充電保護機能が作動して充電を止めます。すると電池は自己放電を始めます。ある程度自己放電をすると、再び充電を開始します。
つまり、AC電源につないだ状態にしていることは、小刻みに充電と放電を繰り返していることになります。これが、劣化を進めていると考えられます。
劣化を進めない使い方
以上のことから、劣化をすすめない使い方は、つぎのようになります。
高温になるところに放置しない
自動車のダッシュボードに放置したり、直射日光が当たるところに放置したりすると、電池の劣化を進めることになります。
AC電源につなぎっぱなしにしない
満充電になったら、すみやかにAC電源を抜くことです。満充電でつなぎっぱなしにしている時間は、電池を劣化させている時間です。
夜、眠っている時間に充電するときは、起きたらすぐにAC電源を抜きましょう。
なかには満充電でないと気持ちが悪いという人もいます。使わないときは常にAC電源につないで充電している人です。充電していないのは、外出するときだけです。
外部バッテリーにつないだままスマホを使っている人を見ることがありますが、スマホの電池が劣化して使い物にならなくなっているのでない限り、避けた方がいい使い方です。
外出から帰ったら充電し、満充電になったら電源を抜くだけで、電池の劣化が違います。
おわりに
充電池は消耗品ですが、簡単に交換できない機種もあります。iPhoneの場合は、修理サービスの扱いになっています。1週間ほどで新品同様の製品と交換になるそうです。
iPhoneの新製品を毎年買うならば、電池の劣化はあまり関係のないことです。ノートパソコンを数年使っていると、使い方により劣化の進み方が違います。