Apple Watchの詳細が発表されました。Apple製品が好きな人は大騒ぎですが、私はやっぱりApple Watchはあまり売れないと思います。その理由をまとめてみます。
機能が中途半端
腕時計型のウェアラブル端末に望まれるものは、身体のセンサーです。できるだけ多くのデータを採取し、健康管理に役立てることが、キラーコンテンツとなります。
ところが、Apple Watchは、モーションセンサーと心拍計しか搭載されていません。これは他社の腕時計型ウェアラブル端末と変わりません。
もちろんAppleのことですから、アプリのできは素晴らしいもので、他社のものとは違うとは思います。それでも、できることが他社とあまり変わらず、機能面で差別化できません。
Apple Watchは、防水ではないため、水を使うスポーツでは使えません。バッテリー駆動時間は通常の使用で18時間です。夜間は充電しなければならず、睡眠状態の計測もできません。これらの面で他の腕時計型ウェアラブル端末に劣るところがあります。
時計型ウェアラブル端末にとって、身体のセンサー以外の機能はおまけのようなものです。iPhoneがないと使えない機能は、iPhoneだけでやれば十分です。
高い
Apple Watchは、一番安いモデルでも349ドル(42,800円)です。他社のウェアラブル端末よりもだいぶ高くなっています。アプリのできの良さで、この価格差を納得させられるかが問題です。
最も高いApple Watch Editionは、128万円~218万円です。これはウェアラブル端末とは言えません。単なるぜいたく品、装飾品です。高価なものを身につけたい人向けの商品です。
はたして、そのような人が他の高級時計の代わりにApple Watchを選ぶでしょうか?Apple Watchは、すぐに陳腐化します。半年もすれば他社からより高機能のものが発売されます。1年後にはAppleも次世代の製品を発売します。そうなったらもう身につけられません。
高級時計はTPOに合わせて付け替えます。Apple Watchを身につける機会は、1年間に数回しかないかもしれません。それに百万円以上の価値を見いだす人がどれだけいるのでしょうか?
金ぴかが好きな成金趣味の人が買うという説もありますが、そういう人があえてApple Watchを選ぶ理由はありません。
デザイン
Apple Watchは、時計としては厚く、かさばります。デザイン的にスマートとは言えません。このデザインが好きな人もいるかもしれませんが、デザインに違和感を持つ人の方が多いと思います。
おわりに
私は、今回のApple Watchは買いません。
数年後に、より多くのセンサーを搭載し、薄く小型になり、価格も安くなれば買うと思います。Appleには、是非、その方向に製品開発を進めていってもらいたいものです。
ハイテク製品は、ぜいたく品とはターゲットが異なります。Appleが今回の失敗で懲りることを望みます。