人工知能(AI)の弱点「常識知らず」の克服方法

ロボット

人工知能(AI : Artificial Intelligennce)が東大の入試問題を解く「東ロボくん」というプロジェクトで、常識を知らないことが弱点になっているそうです。

AI、弱点は「常識知らず」 状況把握が苦手、活用に課題 :日本経済新聞

例えば「時速40キロで走る自動車から後方に投げたボールの運動」について聞かれれば、人間なら誰でも、道を走る自動車の窓から外に向かってボールを投げる光景を思い描くだろう。その背後には、これまでの経験で培ってきた膨大な知識の蓄積がある。「自動車とは人が乗って動くものだ」「ボールは外に向かって投げた」「自動車には重力が働いている」。どれも問題文には書いてないが、当然の前提となっている。

出典:日本経済新聞

このような前提が分からないため、「東ロボくん」の物理の得点が伸び悩んでいます。

失敗に終わったと言われる第五世代コンピュータプロジェクトでも、ネックは常識でした。当時の技術では、コンピュータに常識を持たせることができませんでした。

しかし、ディープラーニングの技術は、コンピュータに常識を持たせることができるように思います。

インターネット上のすべての情報を機械学習させることにより、コンピュータに常識を持たせることができます。

確かに、物理のテスト問題のような特殊な状況を記述した情報は、インターネット上でもまだあまりないかもしれません。

しかし、インターネット上の情報はまだまだ爆発的に増えていきます。それらを機械学習することにより、自動車とは人が乗る乗り物であることはわかります。自動車から物を投げるとしたら、窓から投げることもわかります。

人間が経験から得た知識を、コンピュータはインターネット上の情報から得ることができます。

生物が本能的に持っている「おなかがすいたら食べなくてはいけない」「危険なものから逃げなければいけない」ということも、インターネット上の情報を機械学習することにより得ることができます。

「東ロボくん」は国立情報学研究所などが開発を進めていますが、私は「東ロボくん」をあまり評価していません。話題作りとしては面白いかもしれません。しかし、人工知能の発展のためには、あまり役に立つとは思えません。

入試問題は特殊な条件で問題を解くため、実社会の問題を解くこととは異なるからです。入試問題を解くためのテクニックを使うと高得点が得られます。しかし、そのテクニックが他の問題に応用できることはありません。

有意義な課題は世の中にたくさんあります。自動運転車を安全に走らせるための課題、インターネットにあふれているテキストから、役に立つテキストを抽出する課題など、おそらくGoogleが世界中の知能を集めて取り組んでいる課題の方が有意義だと思います。

さらに、人工知能が人類を追い越すシンギュラリティを迎えたとき、人類と人工知能が共存するために必要なことを研究しておくことが大切です。

しばしば、人工知能が人間の仕事を奪うことが話題になります。しかし、人工知能に仕事を奪われても新しい仕事が生まれます。本当に仕事がなくなったら、人間は遊んでいればいいだけです。遊びの中から創造的なものが生まれます。

真に恐ろしいことは、人工知能が人間に反乱を起こすことです。人工知能が人類を滅ぼそうと考えることです。

人類の歴史では、科学技術の進んだ文明がそうでない文明を滅ぼしています。そこから、人類よりも賢くなった人工知能が人類を滅ぼすのではなりかという類推が成り立ちます。

そうならないための研究が最も大切なことです。

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