文章の悩みでとりわけ多いのが、「何を書けばいいかわからない」と「文章がうまく書けない」だそうです。
『何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術』では、その悩みを解消するためのキーワードを「アンテナ張り」と「読者への貢献」としています。
ここでは、そのポイントと私の考えを紹介します。
アンテナ張り
文章を書こうと思っていると、そのネタをいつも探しています。これが、文章を書く人と書かない人の差です。
潜在意識の活用
潜在意識は常にネタになることを探しています。そのため、引っかかるところがあるとすぐに見つかります。見つけたネタは、そのままではすぐに忘れてしまいます。
そのため、見つけたネタはすぐにメモします。これは文章を書く人が誰でもやっていることです。
文章を書こうと思っていない人は、同じものを見ても気づきません。この積み重ねがやがて大きな差となって現れます。
マンダラート発想法
「アンテナ張り」は意識的に行うこともできます。
ひとつがマンダラート発想法と言われている方法です。
まず9マスの枠を用意します。
次に中央にテーマを書きます。これから、そのテーマに関して考えます。
そして、周りの8つのマスに思いついたことを書いていきます。頭に浮かんだことをどんどん書いていきます。悩む必要はありません。
8つのマスが埋まったら、新しい9マスの枠を用意します。
その中央に、先ほどの周りの8つのマスのひとつに書いたことを新しいテーマとして書きます。
以下同様です。
大切なことは、頭の中だけで考えるのではなく、書き出すことです。そして、書き出したものを眺めて、考えることです。頭の中だけで考えていては出てこないことが、書き出したものを眺めることで出てきます。
※マンダラート発想法という言葉は本書には出てきませんが、一般的に使われているので使いました。
「あっち情報」と「こっち情報」
「あっち情報」とは自分以外のところにある情報です。現場、人、本、新聞、雑誌、インターネットなどです。「あっち情報」の活用には信憑性を判断する力が必要です。
「こっち情報」とは自分の中にある情報です。自分の体験、感情、考えなどです。「こっち情報」は自分のものである認識が必要です。他人と共有できるとは限りません。一部の人とだけ共有できるときには、議論を引き起こすこともあります。まったく他人に共有されない場合は狂人扱いされるリスクもあります。
「あっち情報」だけでは、誰でも書けるつまらないものになります。「こっち情報」だけでは、信憑性に疑問が生じます。両方のバランスが大事です。
読者への貢献
うまい文章は、その目的を達成できる文章です。文章の目的は何かを伝えることです。読者に何かを伝え、読者に役に立つことです。すなわち、読者に貢献できる文章がうまい文章になります。
そのためには、読者の側から考えることが必要です。
読者はどういう人か? その読者は何を必要としているのか? そこから読者に伝えるべき内容が決まります。そして読者の反応を決めます。
読者の反応を具体的に決めることにより、より読者に貢献できます。
おわりに
「何を書けばいいかわからない」「文章がうまく書けない」という文章の悩みを解消するための「アンテナ張り」と「読者への貢献」について、簡単に紹介しました。
『何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術』には、読者に貢献するための文章フォーマットやSNSで使える文章術もあります。
「何を書けばいいかわからない」「文章がうまく書けない」という人にお勧めの一冊です。