「人工知能がスクリーンの時代を終わらせる(AI Ends The Screen Age)」という言葉が話題になっていました。
大手通信機器メーカーEricssonが消費者に行った調査における予測です。
5年以内に人工知能との対話がスマートフォンのスクリーンを不要にすると半数の人が予測しています。
スマートフォンの画面を操作する代わりに、腕時計型などのウェアラブルデバイスに話しかけることにより、情報を得るようになるという話です。
スクリーンはなくならない
スクリーンがなくなることはありえません。人間が情報を得るには、視覚からが、最も早く大量に得られるからです。
文字情報に限っても、耳で聞き取れる速さの何倍もの速さで読むことができます。映像で得られる情報は、他の方法では代替困難です。
メガネ型ウェアラブルデバイスで目の前に表示する方法は、使えるかもしれません。しかし、Google Glassが失敗したように、メガネ型ウェアラブルデバイスは他人に警戒心を与えます。
体内にデバイスを埋め込み、視覚を直接刺激する方法も考えられますが、健康な人が体内にデバイスを埋め込むには抵抗があります。
また、スクリーン上の画像を指等で指し示すことは、人間にとって簡単な機械への指示方法です。ハードウェアとしてのスクリーン以外では、この方法が使えません。
仮想的なスクリーン上に表示されたカーソルで指し示すことはできますが、カーソルを動かすための手段が別に必要になります。
画像や文字を表示し、それらを指し示すためには、スクリーン以上に便利なものはありません。そのため、スクリーンがなくなることはありえません。
音声入力
腕時計型のウェアラブルデバイスに話しかけるという使い方はできるでしょうか?
人間に話す代わりに機械に話すということはできるようになります。人間と区別がつかないような返事も返ってきます。
外出先から腕時計型ウェアラブルデバイスに話しかけ、自宅の空調を入れて、あらかじめ最適な温度にすることはできます。予約を忘れたテレビの録画などの指示を出すこともできます。
ただし、大量の文字を入力するには、音声入力は適しません。文章を書くことを専門にする人は、キーボードが一番便利です。
まとめ
人間と機械とのインターフェースは、人間が変わらないため、なかなか変わりません。
画像や文字を表示するスクリーンと文字を大量に入力するときのキーボードは、現在使われているものから大きく変わることはありえません。
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