マーケットエリアを絞り込めとは、よく聞くことです。それでは、なぜ絞り込むのでしょうか。
それは、そのマーケットエリアで一番になるためです。一番になれば、そのマーケットエリアに口コミで広がっていきます。現在では、口コミはソーシャルメディアを経由して広がります。二番では目立ちません。一番になることが重要です。
一番のものしか購入しない人たちがいます。一番であれば、品質も信頼性も良いと思われ、保守的な購買層にも買われるようになります。
目新しいものに好んで飛びつく購買層から、品質や信頼性を重視する保守的な購買層に販路を広げていくためには、そのマーケットエリアで一番である必要があるわけです。
あるマーケットエリアで一番になれば、近隣のマーケットエリアに広げることが可能です。そのため、はじめから広いマーケットエリアをねらって、苦労してなかなか一番になれないよりは、狭いマーケットエリアで一番になって、近隣のマーケットエリアに広げる方が得策です。
最初のターゲットエリアが最適なエリアである必要はありません。とにかく自分が一番になれるエリアを見つけて、一番になればそこから広げていくことができます。
マーケットエリアを絞り込みすぎると、対象となる顧客数が少なくなりすぎ、ビジネスとして成り立たなくなるという懸念があります。そのため、ビジネスが成り立つ顧客数がいるマーケットエリアで、一番になれるマーケットエリアを選ぶべきだという考えがあります。
しかし、はじめからビジネスとして成り立たせる必要はありません。はじめは、自分が一番になれるようにマーケットエリアを絞り込み、そこで一番になってから、近隣のマーケットエリアに進出し、ビジネスとして成り立つ大きさまでマーケットエリアを広げていくことができます。
マーケットエリアの絞り込みは、属性のかけ算でいくらでも絞り込みできます。性別、年齢、地域、興味の対象などで、自分の得意とするものを抽出し、その重なるところとしていきます。例えば、男性の50代の首都圏のITに興味を持つ人という具合です。
絞り込んだマーケティングエリアで一番になり、口コミで顧客を増やします。その後、近隣のマーケティングエリアに進出し、そこも含めて一番になり、口コミで顧客を増やします。そうして、ビジネスが成り立つ大きさまでマーケットエリアを広げていくことができます。
次の本を読んで、こんなことを考えました。