デザイナーベビーと衰退企業の類似点

セイタカアワダチソウ

 精子や卵子を選別したり、遺伝子操作を加えたりして、望む容姿や能力などの特徴を持った子供を生むことも医学的には可能になっているようです。倫理的な問題もありますが、人類滅亡を早めることになる危険な技術です。

 もし、デザイナーベビーを誰でも自由に生めるようになると、同じような子供ばかりが生まれてきます。容姿端麗で、頭脳明晰で、健康な子供が増えることでしょう。遺伝的にも似た遺伝子を持った子供になります。

 ある感染症が発生して、この遺伝子と持った人がこの感染症に弱いとなると大勢の人が亡くなり、人類の滅亡もありえます。遺伝子の多様性は、生き物が環境の変化に対して、全滅しないための知恵です。

 日本の企業が指定校制度をやめて、人物本位で採用するようになったのは、だいぶ以前からです。その結果、似たような人物ばかりが採用されるようになりました。いわゆるコミュニケーション能力の高い人物をはじめとした、企業の採用したい新入社員アンケートの結果のような人物です。

 指定校制度の時には、コミュニケーション能力が高いとは言えないスティーブン・ジョブスやビル・ゲイツのような人物も採用されていました。人物本位で採用するようになり、そのような人物は採用されなくなりました。

 昔は、変人と言われた人も一緒に働いていました。管理職になどなりたくないと辞令を破り捨てた人、会社を無断欠席したので上司が自宅を訪問すると自宅ですばらしい製品を設計していた人などの伝説もありました。

 似たような人物だけを採用するようになったことは、日本の電機産業が米国に歯が立たなくなったひとつの原因だと思います。指定校制度をなくしたことが悪いのではなく、多様な人物を採用しなくなったことが悪いのです。

 ただでさえ同じ会社で何十年も働いていると、会社の常識を世間の常識と勘違いする人が増えてきます。上司の顔色をうかがい、顧客に対する気配りではなく、上司に対する気配りばかりをする人も増えます。

 その結果が、ときどき報道される会社の不祥事です。生き物にとって遺伝子の多様性が大切なように、企業にとっても従業員の多様性は重要なことです。

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