Apple Watchに対する温度差が大きい理由 | 定年起業のためのウェブコンサルティング

Apple Watchに対する温度差が大きい理由

Apple_Watch

Apple Watchが販売されました。予約開始日にオンラインのApple Storeで予約しても、発売日に届かない人もいるようです。逆に家電量販店などでは、予約なしでも発売日に買えたという人もいます。

これまでのApple製品発売日の恒例であったApple Store前の行列はなくなりました。Apple WatchはApple Storeでの販売をやめました。賢明な判断だと思います。

これまでは新製品の発売を盛り上げるために行列を作らせていました。しかし、iPhone 6 / 6 Plusの発売時に、転売目的と思われる大量の行列要員がトラブルを起こしました。そのための方針転換だと思います。

オンライン予約した人でも発売日に届かず、家電量販店で予約なしでも買えたということは、売り上げ予想が外れたことを意味しています。家電量販店に卸したApple Watchは、家電量販店の予約で売り切れると予測していたところ、それほど予約が入らなかったということです。

Appleファンの人はAppleの新製品であれば何でも飛びつきます。新製品の機能や性能の不足だけでなく、不具合までも含めてAppleの提供する新製品の世界に浸りたいと考えます。

私は、子供時代の欲しいものでもなかなか買えなかったときのクセが抜けません。本当に役に立つもの以外にお金を使っていては、わずかしかないお金がすぐに無くなってしまいます。

そのため新製品は原則買いません。新製品には不具合がつきものだからです。そのリスクを冒すだけのメリットが期待できるときだけ、新製品に手を出します。

それにしてもApple Watchについては、ほめる人と冷淡な人の差が大きいように思います。

初代iPhoneのときは、iPhoneとガラケーを比べて、ガラケーの方が使いやすいという意見がありました。ところが、iPhoneを電話と考えることが間違いです。

iPhoneはインターネットに常時接続できポケットに入る携帯型コンピュータです。電話の機能は通信機能に付属するおまけです。コンピュータはアプリがなければ役に立ちません。

それが分かっている人はiPhoneとガラケーの比較は意味がなく、iPhoneの価値はアプリがどれだけあるかで決まるということが分かっていました。実際のところ、今でも通話だけならば、iPhoneよりもガラケーの方が便利です。

Apple Watchもその本質をわかっている人とそうでない人の差が現れている気がします。Apple Watchのような腕時計型のウェアラブル端末で、一番有用な機能は身体の様々な状態を計測する機能です。

そのため、Apple Watchの内部にpulse oximeterという赤外線の吸収量から血液酸素飽和度と脈拍数を計測する装置の搭載が確認されたというニュースは興味深いものです。

Apple Watch teardown reveals pulse oximeter, suggesting future measurement of blood oxygen | 9to5Mac

しかし、この機能は残念ながらまだ動いていません。この機能が使えるようになってからApple Watchの購入を検討しても十分です。

Apple Watchの通知機能が便利だという人は、iPhoneをすぐに取り出せるところに持っていない人です。Apple Watchに届く通知を見るのも、iPhoneに表示される通知を見るのも大して変わりません。そのほかの機能はiPhoneで十分です。

Apple Watchを有用性だけで考えるならば、身体の情報の計測機能と価格のバランスです。ほぼ同等の機能で他社からずっと安い値段で販売されています。

このように考える人は、今回のApple Watchを買おうとは思いません。

逆にAppleの新製品ならたとえまだ未完成でも、素晴らしい未来を感じさせてくれるに違いないと考える人は、Apple Watchを買うと思います。

今回のApple Watchは、Appleにどれだけ深く入りあげているかを示すバロメータになるかもしれません。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローはこちらからお願いします。