無駄な時間の過ごし方として、よく言われるものには、テレビ、マンガ、パチンコ、ゲーム、ネットサーフィンなどがあります。
それに対し、映画、音楽鑑賞、読書、運動は、無駄とは言われません。どこが違うと思いますか?
運動には、適切に行えば健康に良いという効能があります。ただし、42.195km走るなどということを突然やれば、ケガの元になります。悪くすれば命を失います。
読書では情報を得られます。小説を読むと感動します。もっとも単に楽しめるだけの本もたくさんあります。
しかし、明らかに間違ったことを書いたトンデモ本もあれば、箸にも棒にもかからないつまらない本があるのも事実です。
単に楽しめるだけの読書は、マンガを読むのと変わりません。
間違った情報が満載の本やつまらない本を読むことは、時間のムダ以外のなにものでもありません。
音楽鑑賞も感動や楽しみを得られるものとそうでないものがあります。
音楽鑑賞と言いながらアイドル歌手の顔を見ている若者もいることでしょう。それはそれでいいのかもしれません。どちらにしろ本人が心地良いのだから。
映画も同じ。感動する映画もあれば、つまらない映画もあります。
そう考えるとマンガも同じ。感動するマンガもあり、つまらないマンガもあります。
テレビドラマを見て感動する人がいます。バラエティ番組から情報を得る人もいます。
ネットサーフィンも情報を得るためにしています。
さて、ゲームはどうでしょう。
私は最近ゲームをほとんどやりませんが、ゲームで感動することがあるらしいです。小説のようなストーリーがあるということです。
それならば、ゲームは映画や小説と変わりません。
教育用に作られたゲームでは、知識が身につきます。
私も子供の時はゲームが好きでした。一番面白いと思ったゲームは麻雀です。初めて麻雀をやったのは小学生で親戚の家族麻雀でした。あっという間に夢中になり、何時間でも続けられました。
始めは、役作りや牌の組み合わせの変化が面白かったのが、そのうちに相手3人との駆け引きを楽しむようになってきました。
相手の技量や性格を考えて、その裏をかくようにしました。
相手の気持ちや心理状態を読むことは、普段の生活やビジネスの交渉でも役に立ちます。エドガー・アラン・ポーが『モルグ街の殺人』で書いています。
「チェスの名人は、ただ単にチェスの名人にすぎない。ところがホイストがうまいということは、心と心が戦うもっと重大な事業にも成功できることを意味する。」
※ホイスト:コントラクトブリッジの元になったカードゲーム
麻雀やホイストのような相手の手を見られない不完全情報ゲームでは、心理的な駆け引きが勝負を左右します。チェスや将棋のようなゲームよりも実生活に役に立ちます。
マンガ、ゲーム、ネットサーフィンが一概に時間のムダとは言えないことは、読書や音楽鑑賞、映画が必ずしも役に立つことと言えないことと同じぐらいに真実です。