すばらしい商品があるにもかかわらず、思っているほど売れないのは、セールス文章やチラシの文章がお客様を動かせていないせいかもしれません。
山口拓朗さんの『買わせる文章が「誰でも」「思い通り」に書ける101の法則 (アスカビジネス)』は、「買わせる文章」に必要な考え方とテクニックを収録しています。ここでは、そのエッセンスを7つ紹介します。
相手本位
「買わせる文章」は、お客様のことを考えた文章でなければなりません。お客様が何を望んでいて、何を欲しているかを考えて書くものです。お客様の心理状態を分析し、商品を買ってもらうために書くものです。
夕食の宅配サービスを望むお客様に、万能鍋を売り込んでも買ってもらえません。宅配サービスを提案して、「こういうサービスが欲しかった」と思ってもらわなければなりません。
商品の特徴
商品の特徴を知らなければ、「買わせる文章」は書けません。商品の特徴を知っておくことは、その商品だけにある長所を見つけることにつながります。
商品の特徴を熟知していなければ、ぼんやりとしたセールス文章しか書けません。商品の特徴を知っていることが、商品の魅力をお客様に伝える力になります。
ターゲット
商品を買っていただくお客様を明確に意識しなければいけません。本当に必要とするお客様に商品を届けるため、ターゲットを明確にします。
ターゲットがどういう価値観を持ち、どんなライフスタイルを送り、どんな金銭感覚を持ち、どんな夢や目標を持ち、どんなことに喜びを感じ、どんなことに悩みや不安を抱えているかを考えます。
そうすれば、「買わせる文章」に、ターゲットが好み、心に刺さる言葉や表現を使うことができます。
ニーズ
ターゲットのニーズを明確にすることも大切です。ターゲットはどのようなニーズを持っているのでしょうか?
ターゲットの「不・未・無」を知ることが、ニーズをつかむことにもつながります。不安・未解決・無駄など、満たされていないことを解消することが、そのままニーズになります。そこから、訴求ポイントも見つかります。
ベネフィット
ターゲットがその商品から得られる恩恵や利益がベネフィットです。ベネフィットには、機能的ベネフィットと情緒的ベネフィットがあります。
機能的ベネフィットとは、商品から得られる機能面での恩恵です。使いやすい、軽いなどです。
情緒的ベネフィットとは、商品を所有して得られる感情面での恩恵です。優越感や安心感などです。
お客様はその商品からどのようなベネフィットを得られるでしょうか?強力なベネフィットで訴求することが、買わせる文章には必要です。
キャッチコピー
キャッチコピーは、たくさんの商品の中から自分の商品を見つけてもらうためのものです。読み手の興味を引くものでなければなりません。キャッチコピーだけでものが売れることは、決して珍しいことではありません。
キャッチコピーは決まった型と商品の本質の掛け算から生まれます。『買わせる文章が「誰でも」「思い通り」に書ける101の法則』には、33個のキャッチコピーの型が示されています。
説得材料
商品を売るためには、お客様が納得できる材料を示さなければなりません。
- 科学的根拠
- データ(実績)
- 権威のお墨付き
この3つがお客様を納得させる方法として有効です。
まとめ
101の法則から7つのエッセンスを紹介しました。
このほかに、具体的な文章例、文章のテンプレート、人を引き付ける文章の作り方、SNSやメールの文章など、広い範囲の買わせる文章の書き方が盛り込まれています。
「買わせる文章」を書きたい方に、おすすめの一冊です。
こちらの本もおすすめです。
インターネット時代の文章の指南書|『伝わる文章が「早く」「思い通り」に書ける87の法則』